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「…………雛菊ト交戦シテいたト思ったンだガ……何処ダここハ。暗ク、安定しなイ、不可解ナ場所ダ……一定ノ形ヲ成してイナイ。……イヤ、変化ヲ感じル。海面、海面ダ、空ト海面が形成サレタ。マダ暗いガ、夜なのカ? とリあえズ──」 |
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「──海面があるナラ、コノほうガいいダロウ。……明るくナッテきたナ、それト、有機的ナ意識ダ。ダガ人間ではナイ……」 |
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「ああ〜、哨戒ってつまんなぁい。どうせ見つけたって撃てないし、鯨だのなんだのってごまかすんでしょ。ああ、最悪、なんで魚雷持ってるのよ、私」 |
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「海袮、聞こえていますよ」 |
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「しっかもまた監視されてるしっ。私ってそんなに信用できない?」 |
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「普段の行いが、こういう結果を生むんですよ」 |
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「はぁ〜、人の事言えるのかなぁ。粉雪大佐ってば、言えないよねぇ」 |
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「んーと、何のことかしらー?」 |
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「自覚はしているんだな。……ん、何か近くにいないか?」 |
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「潜水艦なら、MADの範囲内にはいないけど……あ、ちょっと、あれ何?」 |
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「見た事がない形だ、船なのか?」 |
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「電波受信、これ、もしかしてIFF応答要求? やばっ、知らないコードだ。──ミサイルロック!?」 |
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「退避しろ、海袮。伊理奈が来ない事には、今の装備では無理だ」 |
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「魚雷撃っちゃえばいいじゃない!」 |
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「馬鹿を言うな、撃たれるぞ」 |
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「え、ちょ、本当に撃ってきたよ!」 |
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「IFF応答ナシ、敵ト判断。ラバーフィルムSAM、発射。敵ヲ視認、ステルスモード解除、近接戦闘ニ移ル。マスト展開」 |
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「チィッ、アクティヴか。海袮、チャフを撒いてこっちへ全力で飛べ」 |
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「無理無理、追いつかれる!」 |
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「弱音を吐くな、まだ距離がある。──よし、間に合った、私の後ろへ逃げろ」 |
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「み、美風は?」 |
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「この程度、叩き斬ってやるさ」 |
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「──全弾、命中せズ。なかなかヤル。それに、ヒトガタ? おかシイ、確かニ航空機ト感じタが……成ル程、私トほぼ同じなのカ」 |
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「ナラバ、対等ノ姿デ葬ルべきダロウ」 |
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「ほう、この空間に艦艇の精神体か。珍しいな、迷い込んできたようだが──」 |
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「その人の処理は、私達が行います」 |
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「む、伊理奈はどうした?」 |
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「ガーベラが無線を傍受したのよ。近くだったから、すっ飛んできたわけ」 |
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「あの娘はね、ミサイル・ボックス──これはコードネームだけど、私達の世界の無人ミサイルコルベットなのよ」 |
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「無人ミサイルコルベット──ですか。自律行動をしているのですね。しかし、何処となく機械らしくありませんが、怜准尉?」 |
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「あのタイプが基幹とするものは、私達と同じなの。ただ、アプローチが全然違うけど」 |
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「ソコノお前達、ブルーレインを感じルぞ。そしてコレハ、雛菊ノ思念ダ。お前達、雛菊ノ艦載機ダナ」 |
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「どうやらあちらの世界では、雛菊も精神体として活動しているようだね」 |
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「へぇ、どんなんなんだろ。ちょっと興味あるわね」 |
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「丁度イイ、奴ニハ借りガあル。お前達を血祭りニ上げ──」 |
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「空が裂けた、空間が変化しますよ」 |
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「あ、ミサイル・ボックスの姿が薄れていく」 |
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「ッチ、住ム世界ガ違ウから、拒絶サレテいるのカ……だガ、何レまた遭うダロウ。ブルーレインは呼ビ合ウのダカラな」 |
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「私はあなた達のシステムが嫌い、そしてあなた達を発展させたあのシステムも……次は容赦なくモスキートASMを撃つわ」 |
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「成る程、我々にはやばい相手だったようだな」 |
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「まさに未知の相手ですからね」 |
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