第13回「鮮血を流せ人間ども(無人機ご一行・談」
2008/10/20

「…………また何か来たようだよ。無人、かな」
「またって、このあいだ来たっていうミサイル・ボックスのこと?」
「……ううん、違う。空を飛んでいるもの」
「はは〜ん、そうなるとFXシリーズだネ。あいつら根暗だから、面倒だよ〜」
「誰が根暗ヨ、誰が」
「なぁんだ、HLかぁ。根暗って言うよりナマイキって感じ?」
「な、ナマイキとは失礼ナお子様だワ。
あなた達、人間なんカ乗せてるカラ、余計な気を使いすぎてウマク戦えないんジャないの? 欠陥ジャないの?」
「……機械だけでは、どうしようもない事が幾多々あります」
人間ナンテ邪魔よ、無駄な感情があるシ。私のヨウに、無感情に戦闘を行うマシーンを、現場は欲してイルのよ」
「破壊衝動はたっぷり持ってるジャン」
「命令通りニやっているマデよ。主たるA型の私ガ、従順なB型を従えテ、ね」
「うわ、主とか言ったよ」
「…………無人機の癖に(ぼそっ」
「何か言っタかしラ?」
無人機の癖に、なぁんて言ってないよ」
「ななな、生物ナンカ乗せてルお馬鹿さん達ニ、そんな事言わレたくナイワ!」
「おい、貴様ら。さっきからなんの話をしているんだ?」
「無人機がナマイキこいてるんだよ」
「無人機? 馬鹿な、無人でどうやって飛ばすというの?」
「いやだから、このHLって奴は、無人で飛べるんだよ。無人で発艦して、無人で哨戒して、無人で戦闘して、無人で着艦するの」
「なん……ですって? それで戦えるのか、戦友」
「いやぁ雑魚も雑魚、大雑魚なんだよ」
「チョット待て! 連合軍にカナリの被害を与えたダロウ! 大体私に歯が立タナイ奴らバッカリだったじゃナイか!」
「……最初の頃だけでは?」
どっかの誰かに解析喰らってなかったっけ?」
「……蒼晶石が無ければ、突発的な状況に対応不可能」
「そうそう、所詮は機械なんだよん」
「あ、あなた達ダッテ、機械じゃないノ!」
「今の状態は違うも〜ん」
「……機械じゃない、機械なのはゼロ・アリス」
「まぁ〜た面倒な事言ってる。アリスもゼロ・アリスも同じっしょ」
「…………」
「ふんっ、ホントよく解らないワ。日本軍の考えル事ハ」
「飛んでいってしまったぞ。見逃してよかったのか?」
「この空間が拒否してないんだから、いいんじゃないの?
ま、喧嘩売ってきたら撃墜してやればいいよ♪

アリス(Su-37jk)
無口で無表情だが、まったく喋らない訳ではない。
リエナ(Su-37jkR)
元気でお調子者。偵察が大好き。
HL(FX-11)
無人機、ブルーレイン搭載のA型。一応自我があるようだ。
イズベルガ(M-262 A-1b)
軍人気質で結構厳しい。教育してやる!





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