第78回「クリスマス・イヴ・ストライク」
2008/12/24

「まったく、外の世界じゃクリスマス・クリスマスと軟弱な! こういう綺麗な月夜は、一人で酒でも飲むのがよかろう!」
「まぁまぁ、経済効果覿面だけ考えればいいだろう」
「あっちを見ればイチャイチャ、こっちを見ればイチャイチャ……軟弱極まりない!」
「なんだ結局それか。寂しいのか?
「馬鹿を言うな、我がいつそんな事を──ん、何かいるぞ」
「粉雪殿からの警告もないし、レーダーには映っていないようだが」
「我の勘だ」
「ふむ……もしかしたら、サンタクロースかもしれないな。なにやら、米軍機が追跡しているらしいじゃないか、サンタの奴を」
「あの領空侵犯爺か。しかし……子供に夢を与える前に、未来を与えてやったらどうなんだ、ああ?
「私に言われてもな、困る。もし本当に存在するならば、存在しない存在として、迷い込んだのかも。何せクリスマス・イヴだからな、今日は
「ふんっ、くだらない……だが、そ、そうだな、行ってみるか(ソワソワ」
「何をソワソワしているんだ、衛子」
「気のせいだ」


「さて、そろそろかな」
「そろそろだ、近いぞ。人影が見える」
「あれか──」
「…………何か?」
「なんだ、サンタじゃなくてサタンじゃないか
「…………」
「どうした?」
「なんでもないっ」

衛子(F-4J改)
戦って斬って血を見るのが好き。喧嘩上等らしい。
美風(F-15J)
マイペースでめんどくさがり。しかし、瞳孔が開くととにかく強い。
セラフィナ(B-2)
アリスより無口な女の子。心優しく、魂魄と会話できる。





第77回へ  第79回へ

戻る
トップ