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ギュラギュラギュラギュラ |
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「お、チャーチル(歩兵戦車)だ」 |
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「本当だ、チャーチルだ」 |
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「戦友、あれは敵だ」 |
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「うむ。粉雪は美風と外の世界へ買い物に出かけているし、ここは一つ、チャーチルをぶっ潰そうではないか」 |
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「いいね、チャーチルを撃破しよう」 |
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「チャーチルがいっぱいいるから、片端から撃破しよう」 |
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「それでこそだ戦友、チャーチルを撃破せよ!」 |
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「おいちょっとそれ……なんだかなぁ、なのです」 |
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「どうしたの?」 |
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「我はこれよりチャーチルを真っ二つにするのだ、邪魔をするな」 |
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「いやだからなんだかなぁ、なのです」 |
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「何も間違ってはいない」 |
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「そうそう、何も間違ってないんです」 |
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「その通りだ、何も間違ってない」 |
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「うーん、うーん……そう! 知らない人が聞いたら物騒な話なのです!」 |
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「なに、エイブラムスだって同じだ、問題ない」 |
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「その通りだ」 |
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「艦艇だって同じだ、問題ない」 |
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「その通り」 |
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「では心置きなくチャーチルを破壊するとしよう」 |
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「お前ら何か恨みでも──ありますね、うん、それはありますね」 |
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「うむ」 |
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「勿論ある」 |
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「こっちはこっちでちょび髭には恨みがあるのですよ!」 |
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「まぁそうだろうな」 |
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「ちょび髭はどうでもいい、チャーチルを出せ」 |
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「個人的には筆ヒゲを出せ」 |
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「じゃあ私はルーズベルトで」 |
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「筆ヒゲならそこを走っているのです」 |
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ギュラギュラギュラギュラ |
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「IS-2、所謂スターリン重戦車だな。そこを動くなぁ!」 |
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「……ルーちゃんは?」 |
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「ルーちゃんってお前」 |
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「CV-42ならその辺にいるかも知れんな?」 |
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「では探して叩きます」 |
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「うむ、ならば我はチャーチルを叩こう」 |
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「え、ちょっと待って、ちょび髭は居ないのですか?」 |
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「奴の名がついた兵器などあったか?」 |
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「さ、さぁ?」 |
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「あっても記憶の彼方ね」 ←ヤーボにしたから恨んでる |
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「あー! もう! なんでもいいからドイツ戦車見つけて叩いてやるのです!」 |
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「好きにしろ(ズバッ」 ←チャーチルを真っ二つ |
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「あー! チャーチルが真っ二つなのです!」 |
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「やはり妙な会話ね」 |
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