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「最近暇ねぇ、どっかに標的いないかしら。いい加減錆び付いちゃうわ──あ! ラッキー、T-55じゃない」 |
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「何処からか迷い込んできたのかな。まぁ、航空機じゃないからね、譲るよ」 |
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「うふふ、分かってるじゃない。それじゃ早速!(ガシャッ」 |
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「ちょーっと待った!」 |
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「おや、ジェラがやってきたよ」 |
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「何よ、存在しない存在は、自分の意思で留まっていない限り排除対象でしょ」 |
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「そうは言いましてもT-55は我が祖国の戦車……そうそう簡単にやらせる訳には行きません」 |
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「護ったところで、そっちの誰かが叩いて戻すんだろ? あれを護るのは単なる趣味か、暇つぶしとも言うけど」 |
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「まぁそうなんですけど、自国の戦車なら護り甲斐があるのでありますよ(ジャキッ」 |
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「おーやってやろうじゃないの! 戦闘機がナンだって言うのよ!」 |
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「では手合わせを──」 |
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「あれ?」 |
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「どうしたのよ?」 |
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「よく見たらあのT-55、ウクライナのではありませんか」 |
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「ん〜……本当だ、ウクライナのだわ」 |
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「だとすると、護る義理はありませんね。適当にやっちゃって良いでありますよ」 |
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「……まぁいいけど。では!(ズジャァァァァァァァァン」 |
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「さすがアヴェンジャー、恐ろしいね」 |
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「戦車は得てして、トップアタックに弱いものでありますよ」 |
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「アァアーッハッハッハッ!! 最高! 最高よ!! ジェノサイト、オブイェークトをジェノサイト!! MBTは紙装甲!!」 |
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「とても嬉しそうでありますねぇ」 |
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「相当溜まっていたんだろう」 |
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