第1195回「作り方をよく知らなかったので上手く作れなかった」
2012/01/15

「砂でお城作ろうぜ」
「君はいつも唐突だね?」
「あれって、水だけで固めているの?」
「基本的にそうらしいね。型枠を作って、そこに砂と水を入れて固めるそうだよ」
「へぇ〜」
「だが私のは違う!!」
「何が違うのよ」
「崩れちゃうのは儚いでしょ? だから接着剤混ぜるんだ、接着剤
「それっていいの?」
「まぁ長期に渡って展示する、イベント展示品だと、表面をグルーというコーティング剤で固めるそうだけど。尤も、牛乳を主成分にしていて、水溶性だから、そのうち溶けてなくなっちゃうけどね」
「でも、海袮のは多分……」
「超強力接着剤混ぜてカチコチに固める!!」
「やっぱりね」
「カチコチに固めるのはいいけど、どうやって削るんだい?」
「ヘラとかじゃ無理よね」
「グラインダーで」
「何か別の彫刻と勘違いしてないかい?」
「素直に彫刻後にコーティングしなさいよ」
「グルーコーティングなら、コンクリートくらいの硬さに出来るそうだよ。雨でそのうち溶けるけど」
「じゃあダメじゃん、崩したくないから固めるんだよ」
「崩れちゃうから砂の彫刻なんじゃないの?」
「それじゃ勿体無いよ」
「でもそういうものだし」
「やだやだやだやだやだや──」
「うるさい(ごんっ」 ←刀の鞘で海袮の頭を叩いた
「きゃんっ」
「そんなに崩れるのが嫌なら、紙粘土で作ればいいよ。加工も容易だし」
「あれだって水で溶けるじゃん!」
「じゃあ模型用のパテとか言うので作ればいいじゃない」
「コストかかりすぎ! 私はでっかいのが作りたいの!」
「じゃあ、砂の表面を超強力なコーティングで固めるしかないね」
「表面を固めるのはいいんだけど、邪魔になったらどうするの?」
「移動はできないね、壊れるし」
「壊せばいいじゃない」
「壊したら泣くぞ」
「こいつは何を言っているんだ?」
「砂の彫刻の話よ。壊れるのが嫌なんだって」
「そうか、じゃあ海袮に接着剤を塗りたくって、そこに砂をくっ付ければいいじゃないか」
「成る程」
「じゃあ早速試してみる?」
「ご遠慮しますっ」

海袮(P-3C)
撃沈したぁぁぁぁい! 油断するとすぐに駄洒落が飛び出す。駄犬とか言うな!
エルテア(MiG-21)
叩けば響く、デフォルトツンデレ。F-4が大嫌いだが、ナム戦の話をしなければOK。
メルル(RAVI TD)
誰だい米議会でロビー活動なんかした奴はそこに正座するんだ。妹月と百合百合。
美風(F-15J)
マイペースでめんどくさがり、だいたい昼寝してる。稀に本気を出すと、とにかく強い。





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