|
「アッキーってサー」 |
|
「んー?」 |
|
「掃除好きだよネ?」 |
|
「いや、嫌いだが?」 |
|
「え、なんでよ」 |
|
「なんでよって、面倒だろ?」 |
|
「だってあんた、車とかよく洗ってるジャン」 |
|
「あー、そりゃ機械を綺麗にするのは好きだけどな。ソレとコレとは別なんだよ、分かる?」 |
|
「ああ、なんとなく分かりますね」 |
|
「狭義で言えば掃除好きになるのかも知れないけど、広義で言えば掃除は嫌いだ。メンドイから! つまり俺の掃除好きは、局所的なもんなの」 |
|
「だから部屋がすぐに散らかるんだネ」 |
|
「そういうのは身の回りからやりなさい、と思いますが」 |
|
「車だって身の回りだろ」 |
|
「それよりももっと近しい場所でしょう、自室は」 |
|
「ぐぬぬ……」 |
|
「行動が極端だよネ」 |
|
「そんな事ないぞ」 |
|
「そうですか?」 |
|
「そうだ、俺の行動は極端じゃない!!」 |
|
「本当にぃ〜?」 |
|
「本当だって!」 |
|
「嘘ですね」 |
|
「若しくは自覚がない」 |
|
「そうは言ったって、部屋の片付けと洗車は違うもんよ。部屋の片付けは趣味じゃないし」 |
|
「まぁ同質のものでも、細かく分けると好き嫌いが生じる事はありますけどね」 |
|
「なんつーか機械を綺麗にするのは好きなんだけど、部屋を綺麗にするのはダルイって事」 |
|
「ま、分かるけどネ」 |
|
「でも、部屋を掃除すると気持ちがいいでしょう?」 |
|
「まぁな。面倒ではあるけど、やっぱ気分いいよな。俺の場合、物が増えすぎて面倒だって言うのが大きいんだけどな」 |
|
「物欲でっかいからネェ」 |
|