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「お、航空ガール・初のレシプロ機、カルラが来たよ」 |
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「挨拶回りは済みましたの?」 |
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「ああ、昨日と一昨日で済ませた」 |
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「えーと、リエナだったね?」 |
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「うん、リエナだよ♪」 |
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「航空ガール・初のレシプロ機、と言ったけど、そこのお嬢さんはプロペラ機のようだが」 |
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「あら? わたくし?」 |
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「もみじはプロペラ機だけど、レシプロエンジンじゃないよ」 |
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「? そうなのか?」 |
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「カルラ、彼女はターボプロップエンジンだ。ジェットエンジンにプロペラを組み合わせたもの、と考えればいいか。低速──と言っても、我々の世代では十分に高速なのだけれど、724km/h以下では非常に効率のいいエンジンだ」 |
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「なるほど。因みに、最高速度はどのくらいか?」 |
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「最高速度820km/h、巡航速度615km/hですわ」 |
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「は、速いね……追いつけないか」 |
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「因みに、世界最速のプロペラ機は、ロシアのTu-95MSだよ。大型の爆撃機ネ。その最高速度は、925km/h」 |
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「925キロ!? そんなのに攻められたら、ど、どうにもできない……」 |
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「追うんじゃなくて、対向すればいいジャン。それで一撃離脱でしょ。尤も、相手が通過する前に発見しないと駄目だから、レーダーとか哨戒機とかいろいろ追加要素は必要だネ」 |
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「あ、ああ、そうだね、取り乱した」 |
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「やはりこちらにも、ミサイルが運用可能な機体が欲しいところだな」 |
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「時代に差がありすぎますね」 |
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「それは仕方ない事だし、そうじゃないと困る事だよネ」 |
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「うむ。そうでなければ、莫大な費用をかけて新兵器を開発する意味がない」 |
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「因みに、ミサイル運用可能なドイツ機と言えば?」 |
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「そうだな……現代のジェット機ならば、やはりタイフーンとトーネードIDSあたりか」 |
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「ファントムUも外せないでしょ」 |
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「F-104もですわ」 |
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「あとアッキー的には、MiG-29とかも入れたいよネ」 |
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「そうですわね、Su-22も居たような」 |
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「選択肢は沢山あるのに、何故、秋元中尉はやらないのか」 |
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「面倒くさがりだから」 |
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「教育が足りないな」 |
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「では教育を?」 |
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「しようとしたんだが、いつの間にか逃げられていてね」 |
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「逃走速度が尋常ではありませんでしたね」 |
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「一説には、光の速度を超えているとか」 |
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「それ自称でしょ」 |
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「でも、そうでないと説明できない程の、回避能力ですわ」 |
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「う〜ん、何やっても当らないしネ」 |
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「これでは教育が出来ません」 |
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「そうだな、当らないからな」 |
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「いずれは喰らわせるよ、ネ?」 |
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「ええ、そうですわ。このお仕置きハンマーを」 |
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