|
「さて、交戦規定(部隊行動基準)見直しの話が出ているな」 |
|
「必要だからな。ちぃうごくぅはしらばっくれているし、ここいらで一つ、こちらの意思表示をしなければならない」 |
|
(またサイバーテロ対策(無意味)フィルター作動してる……) |
|
「知らないアル、捏造アル、お前の責任アル、ウチは正常な活動をしていただけアル、先に問題行為をしたのはお前アル、だからウチは悪くないアル。…………これだもん、もう情けなくて涙が出るヨ」 |
|
「ま、実際どう思ってんだろうね? お前んトコの国民」 |
|
「う〜ん、洗脳完了!されてる人がどれだけ居るかって事だネ」 |
|
「人が多すぎるからな、お前んトコ。ま、いいや。で、交戦規定だけど、いくら反撃が可能になったからといって、ホイホイと攻撃されても困るんだよね。下手したら報復合戦でとんでもない事になるぞ」 |
|
「そこは『エスカレートしないようにしなければならない』と、総理大臣も言及しているな。
攻撃(反撃)が可能になるのと、即座に攻撃(反撃)に至るか否かは別問題だ。
例えばイラク派遣の時は、テロ・攻撃行為を行おうとする者に対し、『1.口頭による警告』 『2.銃口を向けての威嚇』 『3.警告射撃』 『4.危害射撃』となっていたそうだが、これは領空侵犯機に対する対処手順と同じだな。
ならばそれと同じ手順を、公海上での攻撃意思表示に対して行えるようになるのかも知れんが、時と場合と場所によって、制限が与えられる場合もありえる」 |
|
「結局はメリット・デメリットですからね。現段階では、ロック・オンに対して即座に反撃する事にメリット(デメリットを上回るメリット)がありません。しかし、交戦規定の見直しには大きな意味があります」 |
|
「反撃が可能であるとは即ち、相手の行動に対して、ハードルを増設したという事。アメリカは中国とは揉め事を起こしたくないようだからな、こちらとしても戦闘行為に及ぶのは旨みがない。金も資源も人も出て行くばかりだ。だから迂闊な行動を執らせない事が重要で、反撃が可能であるという規定は抑止力になる。まぁ、実際どのようなステップを経て、またどのような場合に攻撃に至るかはこれから決めるのだろうが」 |
|
「簡素に言えば、『調子に乗ってるとぶっ飛ばすぞボケナス』って意思表示だな。実際にどう行うかどうかはあくまで別、それはそれ、これはこれだけど、こちらの確固たる意思をあっちに認識させないとな」 |
|
「ここで問題が一つある。ロック・オンに対してロック・オンで答えたり、もし攻撃に至ったりした場合、今回の件のように、ちぃうごくぅは『ロック・オンなんかしてない』としらばっくれるだろう。そういう場合に出す動かぬ証拠を、キチンと確保しなければならない。相手も認めざるを得ないような、な」 |
|
「電子情報だとどうせ、『捏造だ!』とか言うだろうしなぁ」 |
|
「言うだろうネ」 |
|
「あれか? 射撃管制レーダーや、砲塔・砲口がこっち向いてるのを撮影するとか?」 |
|
「うーむ、情報分析能力の漏洩を嫌って、電子情報の公開は慎重にせざるを得ないからな。それによって、こちらがどれだけ分析完了しているかもバレるから、対策を執られると電子情報の収集をやり直さなくてはならない」 |
|
「ロック・オンだけというのは、割りと客観的な証拠としては薄いかもね。確かに捏造は幾らでも出来るから。攻撃されたならもう誰が見ても、だけど」 |
|
「ロック・オンにロック・オンで答えるのも、相手にこちらの射撃管制レーダーの情報を与えてしまうからな。その辺りのリスクも踏まえて、見直すならばしっかりとやってもらいたい」 |
|
「もっと味方を増やしましょう」 |
|
「やはりちぃうごくぅと対立している国々で、ちぃうごくぅ包囲網か」 |
|
「いよーなんの話?」 |
|
「こんにちは」 |
|
「あ、お宅拝見が得意なロシアが」 |
|
「ん、ああ、昨日の領空侵犯の件か。北方領土記念日な上に、極東軍は演習中だからな。そっちは領空侵犯はしていない筈だと珍しく言っているから、予定と違ったのかも知れんね。いつも通り軽装でやってきて、ちょっとお茶を飲んで帰っていく。平常運転だな。ま、スクランブルはいつもの事だからほうっておけ」 |
|
「来ないほうが不安になるくらいの常連だし」 |
|
「おい、嘗められてんぞ」 |
|
「あははっ」 |
|
「迷惑な話だが、スクランブル訓練にはなる」 |
|
「ああ、おかげで防空網の検証や修正もできるしな」 |
|
「どうもありがとうございます(満面の笑み」 |
|
「おい、やっぱ嘗められてんぞ!!」 |
|
「利用できる物は利用する、それは国家として正しい姿勢であります」 |
|
「そりゃそうだけど、お前なぁ」 |
|
「実際、そういう所から錬度は積み重なっていくわけでね。折角来てくれてるんだ、オモテナシしつつ、こっちも得させてもらうよ」 |
|
「おっと、記念撮影をしなくちゃな」 |
|
「おう! Tu-22M3とSu-27だぞ、いい角度で撮ってくれよ!」 |
|
「そのうちお披露目に来るんだろ、T-50」 |
|
「いや、最新鋭機の情報をばら撒きに行くのは、流石にどうかなと思いますけど」 |
|
「そうだよなぁ、つまらん」 |
|
「あれ、ウチの話題は?」 |
|
「あ、今日はもういいんで、帰っていいぞ」 |
|
「うっそ〜!」 |
|