第1656回「ご生誕しちゃった日」
2013/04/20(土)

「今日はヒトラーの誕生日らしいけど?」
「知らん」
「力強い『知らん』ですね、大尉」
「思い出したくない事を思い出させるな」
「知ってるじゃないか」
「知っているけど知らないんだよ」
「ふぅん」
「ヤーボじゃないのよ?」
「根に持つねぇ」
「当然」
「君、自分がヤーボにされてしまったところを想像してみろ。…………どうだ?」
「ストライクイーグルが何か?」
「…………忘れてた、想像も何もないじゃないか」
「経緯が違うのだから、感じ方も違うだろう」
「そうさ、イズベルガのようには思わない」
「た、大尉ぃ〜」
「情けない声を出すな、経緯が違うと言っただろう。プリシラはまずちゃんと戦闘機として登場し、活躍した。私はジェット戦闘機として、連合のレシプロ戦闘機をバッタバッタと撃ち落とす筈だったのにヤーボにされたのを恨んでいるんだ」
「ヤーボ型が嫌いなわけじゃないんだよね」
「勿論。私の姉妹だ」
「嫌いなのはちょび髭ですね」
「勿論」
「恨んでるねぇ」
「私の実戦投入時期がきちんと為されていたとしても、戦争に勝てた訳ではないけれど、それはそれこれはこれ
「要は、鶴の一声でヤーボにされてしまったのがイラッと来た訳ですね」
戦闘機としてデビューする筈が戦闘爆撃機じゃないかこれって事だね」
「そうだ」
「まぁわかる気はするけどね」
イェーガー デビューと同時に連合機が泡を吹きながら裸足で逃げ出す姿を想像してご覧、なんと素晴らしい事か」
「私、アメリカ機だけど」
「はははっ、そうだったね!」
「コイツ蹴り飛ばしていいかい?」
「やめてくれ、戦友なんだ」
「ふふん、まぁいいさ」

イズベルガ(M-262 A-1b)
軍人気質。残りの戦友達に逢えるのはいつの日か? 時折遠くを見つめてる。
カルラ(Bf109F-1)
イズベルガの戦友。双方の隙間にて意識が散った状態だったが、セラが集めてつれて来た。
プリシラ(F-15C)
全身が武器、様々な接近戦用武装を施している。ジェラとはおアツイ関係(本人断言)。





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