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「なんだとぉ!?」 |
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「本当の事じゃない?」 |
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「い、い、言わせておけば調子乗ってー!」 |
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「あら嫌だ、これだからスレッジハンマーは。頭まで金属でできているのかしら?」 |
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「ムキー! この拳で圧縮してやるのです!!」 |
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「またやってるよ」 |
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「よく飽きないね」 |
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「リズってば圧縮圧縮言ってるけど、どのくらいのパワーあるわけ?」 |
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「え? ……えーと、沢山?」 |
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「おバカ」 |
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「何か言いました?」 |
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「別に」 |
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「じゃあ簡単な測定してみようよ。どのくらいの重さと同じ力を加えられるかってサ」 |
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「へ?」 |
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「つまり?」 |
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「体重計で測ってみれば?」 |
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「それくらいはぶっ壊しちゃいますよ」 |
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「純粋に押すだけで?」 |
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「純粋に押すだけでは無理」 |
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「変な力は筋力をアップさせるわけじゃないから」 |
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「あー、手持ち武器は、持てる重量まで重量無効化するもんネ」 |
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「まぁそうだね」 |
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「変な力で強化できない領域、純粋に押すだけでは、私は可憐な少女程度なのです」 |
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「『可憐な』は余計ね」 |
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「何をー!?」 |
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「まぁまぁ、とりあえず乗ってよ」 |
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「まぁいいのです、乗ってやるのです──よ!? 何!? 乗るぅ!?」 |
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「貴女の体重を量るのね」 |
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「拒否」 |
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「なんで?」 |
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「なんでと訊きたいのはこっちなのです。今回は体重を量るネタじゃないのです、私のパワー(kgで)を測るネタなのです!!」 |
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「だって普通の女の子の押す力測ってもしょうがないジャン」 |
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「変な力を使ったら壊しちゃうし」 |
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「ああ、変な力を使わずにパンチをお見舞いしたらどうだい?」 |
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「手が痛くなるのですよ!」 |
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「ゲーセンのパンチングマシーンでもやれば?」 |
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「それはいいね」 |
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「じゃあ外の世界へ行くのです! そこで決着なのです!!」 |
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「あ、でもあたしは見届けられないなぁ。あたしが外に行くと、2053年になっちゃうからサ」 |
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「大丈夫さ、私が見届けよう」 |
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「よし! じゃあ早速行くのです──って、イギリスにあるのですか?」 |
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「知らないよ。でも、日本ならある所は知っているよ。ジェラと温泉めぐりに行った時に見つけたから」 |
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「はぁ、面倒くさいわね。変な力使わないんでしょ、どうでもいいんだけど?」 |
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「どうでもいい!?」 |
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「あー、変な力使わなかったら、普通の女の子のパンチだもんネ」 |
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