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「あ、今日は豆腐の日だってサ」 |
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「1993年に、日本豆腐協会が制定した記念日ですね。10=とう 2=ふ の語呂合わせです」 |
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「豆腐って言えば、絹派? 木綿派?」 |
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「私は木綿派です」 |
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「あたし絹派♪」 |
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「ねぇ、豆腐ってそもそもどうやって作ってるの?」 |
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「大豆の絞り汁を、にがり等といった凝固剤を使って固めた物です。日本のみならず、アジアの幾つかの国では日常的に食べられています。但し、白くて柔らかい食感の豆腐は、日本独自の豆腐です」 |
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「へぇ、そうなんだ。あ、にがりって何?」 |
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「海水からとれる塩化マグネシウムを主成分とする、食品添加物。だってサ。海水から塩を作るときに出来る余剰な液体・粉末だよ」 |
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「海水から塩を作る場合、真っ先に結晶化する塩化ナトリウムをかき集めていくと、最終的に余剰なミネラル分として『にがり』が残ります。それを凝固剤として利用したのが、豆腐です」 |
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「で、豆腐を作った時に残るのが、おからネ」 |
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「大豆から豆乳を絞った後に残る、絞り粕ですね。食品として扱う場合は、だいたいは火を通して食べます。本来は廃棄物ですが栄養的には優れており、また廃棄物ゆえ安価だったり無料だったりしていたので、古くは庶民的な食品として食されていましたが、現在では豆腐の供給に対しておからの需要が低い為、脱水して保存性を高めて商品として販売したり、家畜の飼料として利用されてはいますが、殆どが廃棄されています」 |
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「おからの供給は、豆腐の生産量に比例するからネ。豆腐と同じくらい需要がないと、人間だけで消費するのは無理だよネ」 |
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「家畜に与えるにしても、すぐに乾燥させないと日持ちしませんからね。それにはコストが掛かりますし」 |
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「ふ〜ん、ちょっと勿体無いね。栄養的には優れているんでしょ?」 |
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「ええ、そうです。ですので、おからの再利用方法が研究されている真っ最中です」 |
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「バイオエタノールの製造にも使っているよネ」 |
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「ホームセンターで、おからの猫砂というのを見た事があります」 |
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「へぇ〜」 |
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「再生技術はこれからどんどん発達していくネ」 |
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「必要な技術ですからね」 |
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