第225回「背筋がゾクッとしないかい?」
2009/05/20

「ん、なんだいこの洞窟は……よし、暇だから入ってみよう。何か面白い事がありそうだ」
「あ、まってよぅ、メルルゥ〜」


「…………結構長いね、これは。段々と空気が寒くなってきたし、周囲は闇ばかりだ」
「メルルの魔術は便利だネ」
「電灯要らずさ(指先に炎が灯っている」
「あ、広い場所に出たヨ」
「うん、どうやらそのようだね。さて、何かあるかな──」
「な〜に〜を〜し〜て〜い〜る〜」
「ひぃぃぃぃ!? 何か、何か居るヨ!」 ←同時に、ひんやりとした空気が流れる
「む、誰だ!」
「何処にも居ないヨ、何処にも居ないヨ!」
「落ち着いて」
「やだやだやだー! 怖いよぅ、メルルゥー!」
「出てこないとここいら一帯、燃やし尽くすぞ」
「ああぁ〜?」
「ひぃぃぃぃ……うぅ……きゅぅ(ばたんっ」
「あらら、気絶しちゃった」
「ちょっと、やりすぎよ」
「まさか気絶するとは……」
「ん? その声は──」
「俺だ、俺。YB-35だ」
「35ったら驚かしてやろうって聞かなくて、ほほほ、ごめんなさいね」
「…………(ぺこりっ」
「ああ、こんな所に居たんだね。……真っ暗でひんやりとしてて、気が滅入らないかい?
「…………(ふるふるっ」
「セラはそういう所が好きなのだ」
「無論、私達もね」
「さすが魂魄達といったところか……とりあえず、妹月が気が付くまでここに居させてもらうよ」
「…………(こくんっ」

メルル(RAVI TD)
妹月と百合百合。IAIの悲劇(?)、米に撃墜(横槍的な意味で)された。
妹月(殲撃10型)
いつも自衛隊機のテリトリーに遊びに行くが、すぐさま追い返される。
セラフィナ(B-2)
アリスより無口な女の子。心優しく、魂魄と会話できる。
YB-35(YB-35)
言葉遣いは男っぽいが、女の子。セラフィナに取り憑いている。
YB-49(YB-49)
セラフィナに取り憑いている、気立ての強い女の子。





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