第264回「空母ならなんでも良かった」
2009/06/28

「ん……また来てしまったなぁ。まぁいい、一応海があるのが救いか。とりあえず……」
「海があるなら、こっちの姿のほうがいい。図体がでかくて好きではないけど」
「サラニ、改修でケツデカにナッタしな」
「うむぅ……艦砲などの増設により、艦尾に大きなスポンソンが出来てしまったからな──と、お前、何故ここに居る?」
「お前ト一緒ニ飛ばさレタ」
「ふん、そうか。それは何か? 決着をつけろと?
「構ワナイ、やる気ナラいつでもイイワ」
「そうか、では死ね(ガシャッ」
「返リ討チだ(パタパタッ」
「ああ……なんか疲れたにゃ」
「マテ、誰か来ル」
「む?」
「眠いにゃ、眠いにゃ……寝たいけど陸地がないにゃ。空母、空母とかいにゃいかにゃ」
「ん〜?」
「にゃー! 丁度いいところに空母が居るにゃ! 降りるにゃ、着艦にゃ、寝るにゃ♪ 折角だから機体化するにゃ」
「ドウヤラ、F-14の精神体ノようダな」
「着艦する気か? ……まぁいいか」
「にゃ〜♪ 第3ワイヤーに見事ヒット。ミオの腕は衰えてないにゃ〜(精神体化」
「……艦上のお前。勝手に着艦してきたが、飛行甲板の日の丸が見えなかったのか?」
「にゃ!? 喋った……ああ! 存在しない存在じゃにゃかったにゃね? うぅ〜ん、という事は、みんなが言ってた別の世界の精神体にゃ?」
「そうダ。私は無人ミサイルコルベットのGS、お前ハ?」
「F-14Aのミオにゃ」
「私は攻撃型空母雛菊だ。しかしA型を乗せるとは……我が軍のF−14D−CCVスーパートムキャットならあるが」
「4機保有スル、アグレッサー機だったナ」
「にゃ、そんな事よりミオは眠いのにゃ。30分でいいから寝させてにゃ」
「……別にいいが、いつ元の世界へ戻されるか分からないぞ?」
「その時ハ起こシテやる」
「にゃ、寝るにゃ♪」
「分かった。では、簡易格納庫へ入るがいい。作業員用の、簡易ベッドがある」
「ありがとにゃ♪」
「…………子供ニハ優しいナ?」
「粉々になりたいようだな」

雛菊(ACCA-1)
航空ガールではないが、迷い込む。危険・近付くな、取り扱い注意。攻撃型ツンデレ。
GS(UGC-1)
無人艦、ブルーレイン搭載のA型。航空ガールではないが、よく迷い込む。
ミオ(F-14A)
語尾に「にゃ」を付ける、元気で素直な女の子。





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