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「ふぅ……あっつい、ですね……」 |
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「夏だからねー」 |
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「………………」 |
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「炎天下なのに、セラさんは涼しそうですね」 |
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「しかも黒い服。半袖で日傘さしてはいるけど」 |
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「何か秘密がありそうね」 |
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「我らがとり憑いているからだ」 |
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「霊気で冷やしているのよ」 |
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「あー、それで」 |
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「ちょっといいですか?」 ←セラの手を触った |
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「………………」 |
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「あ、ひんやりしてますね」 |
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「セラ自体も、体温が低いのよ」 |
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「そして我らがとり憑く事によって、我らが出す霊気がセラを包み、冷やしている」 |
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「意図的にね」 |
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「防御膜による体温調節に、似ていますね」 |
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「冷却のみ可能だがな」 |
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「でも常時できる訳じゃないのよ」 |
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「そうそう、魂魄とは言え疲れる(?)からな」 |
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「疲れるの?」 |
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「霊力が減るという事だ。そういう表現をしたほうが分かりやすいだろう? 霊力が減れば、セラの変な力を吸わなければならない、場合もある」 |
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「私たち、セラにとり憑いているから」 |
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「そうだ、そうしないといつ昇天してしまうか分からないし、いつ双方の隙間へ戻されるか分からないからな」 |
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「…………35と49は……仲間……家族だから……」 |
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「なるほどねー」 |
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「霊力を使いすぎなければ、自然に回復する分で大丈夫だ」 |
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「……皆さんも……やってみる……?」 |
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「え?(汗」 |
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「………………」 |
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「や、やめときます。なんだか怖いし」 |
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「だよね」 |
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「精神体の癖に何を言っているんだ?」 |
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「霊体と然して変わらないでしょ?」 |
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「いやそういう問題じゃないんだよねー。コレットみたいにちっちゃくて可愛いくて無害な子ならいいけど」 |
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「そ、そうですか(汗」 |
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「無害な、は重要ね」 |
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「それはそうだろうな」 |
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