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「イカサマって、なんでイカサマなの? イカした様(さま)?」 |
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「あたしに訊くな☆ っていうかイカした様はないだろ」 |
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「イカれた様?」 |
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「それだ!」 |
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「イカサマの語源には諸説あるようで、『イカ墨で書いた文字は時間とともに消える(らしい)から、借用書などをこれで書く悪い奴が居たことに由来する』、『如何様にも見えるから、イカサマ』とする説などがあります」 |
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「語源ってよくわからない事多いよね」 |
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「そうですね、歴史が古いと、なぜそうなったのか、よく分からないものもありますね。イカサマは、古くは手品やカラクリという意味もあり、それを行ったり売ったりする者の事を、イカサマ師と呼ぶそうです」 |
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「ふ〜ん」 |
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じーっ |
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「な、なんだよ」 |
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「イカサマ師?」 |
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「ちげぇよ!!」 |
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「手品?」 |
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「幻影魔法だよ!!」 |
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「手品やカラクリとは、違いますね」 |
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「そうだよ、ちょっと相手に幻影見せたりするだけだよ☆」 |
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「それで詐欺を働くんでしょ?」 |
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「しねぇよ!」 |
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「詐欺は犯罪よ?」 |
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「しねぇって!」 |
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「でも幻影魔法なんでしょ?」 |
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「ときおり実体化するよ☆」 |
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「まぁでも騙すという事で、イカサマ師と呼──」 |
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「魔法使いだよ☆」 |
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