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「変な夢を見た」 |
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「今度は何よ?」 |
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「うん。俺は駅で電車を待っているんだが、この駅のホームがなんかこう……平均台みたいなのでな。あ、その平均台ってのは、電車の扉の位置に対して縦に伸びていて、扉の数だけある。ш←こんな感じで扉の数だけ伸びてた。上が線路側だな」 |
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「またよくわかんない夢を見るネ」 |
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「同志秋元自体がよく分かんない奴だから、しかたあるまい」 |
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「心の不安定さを表しているのですわね」 |
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「バランスをとりたい暗示? それとも不安定な立ち位置に居るっていう自覚?」 |
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「分からんけど、まぁとにかくそんな駅だ」 |
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「そんな駅は要りませんっ」 |
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「……とても危険」 |
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「うん、何しろ4階建てで、俺が居たのは4階の平均台だ」 |
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「……更にとても危険」 |
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「同志の心は不安定、と 〆」 |
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「メモるなよ」 |
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「それで、その夢は終わりですの?」 |
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「いや続きがある。俺は4階の平均台で電車を待っていたわけだが」 |
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「その台詞に狂気を感じるぞ」 |
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「だネ」 |
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「まぁ俺もそう思うよ。んで、電車が来るんだが……4階に来るはずの電車が、3階にきやがったんだ」 |
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「あらあら」 |
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「ひっでーな」 |
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「なんかほんとアッキーの心情って感じ」 |
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「でも目的地に行くにはその電車に乗らないといけない。そこでなんとか乗車する訳だが、どうやら夢の中の俺は『常識として』ある乗車方法を知っていたらしい」 |
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「なんですの?」 |
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「ヒャッハー乗車」 |
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「わけわかんねぇよ」 |
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「なんなのそれ」 |
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「下の階に誤って電車が来ちゃった時に、扉が開いたら即座にヒャッハーな感じで飛び乗る乗車方法」 |
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「なんと危険な」 |
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「飛び乗るって、下の階も平均台なんだろ?」 |
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「うん」 |
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「ちょっとでも外したら落ちるジャン」 |
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「うん、2回落ちた」 |
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「落ちてんのかよ」 |
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「しかも4階から飛んで……」 |
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「まぁ全然無傷で再び4階まで駆け上がり、そしてまた飛び乗るんだがな」 |
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「3階まででいいジャン!」 |
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「だよね〜」 |
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「……あくまで、ヒャッハー乗車を続けると」 |
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「うん。で、3回目で上手く飛び乗れた。扉が閉まるまでギリギリだったな」 |
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「で、目的地にはたどり着けたの?」 |
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「いやなんか円錐型の山の周りをグルグル回ってるだけで、最初は主観だったのがいつの間にか鳥瞰になって……で、突然目が覚めてな。なんだかなぁ〜って感じだ」 |
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「いろいろと深読みできる夢だね」 |
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「……ですね」 |
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