第2947回「これはいかんな、と思う瞬間」
2016/11/01(火)

「今日は棚の上に手をつけたんだが」
「……はい」
「昔作ったプラモがさ、飾ってあるのよ。ず〜〜〜〜〜〜〜っと、10年以上」
「あ、読めた」
「わかるだろ? すげぇホコリまみれなんだよ」
「そりゃま、手入れせずにず〜〜〜〜〜〜〜っと置いとけばそうなるよネ。手入れしてなかったんでしょ?」
「うん。だからすげぇホコリまみれなわけよ。しかもつや消し塗装だから、ホコリが絡んでまぁー取れない取れない。いっそ丸洗いしてやろうかってくらいだな」
「つや消しはネ〜」
「ていうかさ、その姿見るとさ、びみょ〜〜〜な気持ちになるんだよね」
「ほうほう」
「基本工作は勿論、自分好みに改造したりして、んで塗装もガッツリやって、苦労して作ったわけなのよ。それがさ、自分の怠慢で今やすげぇホコリまみれ……何やってんだろうね?」
「ほんと何やってんだろうネー」
「……扱いが悪く、破損した物も多いですね」
「ま、子供の頃作ったのは殆ど壊れちゃってるなぁ。あとスケールモデルは落下したりして、これも壊れちゃってる。ガンプラに比べて脆いんだよな」
「そこはしょうがないネ、細かいパーツ多いから」
「トムキャットのノーズギアがぶっ飛んでてさ、まぁ直したんだけど、トルクアーム(シリンダーの横についてる『>』)だけなくなっちゃってるわ」
「ぶっ飛んだんだネ〜」
「地震の時に破損したのかなぁ、いまいち分からん」
「……スパローも、一発ありませんね」
「メインギアのタイヤ&ホイールもどっかいっちゃってる」
「何処かに保管してんじゃないの?」
「スパローとタイヤ&ホイールは、何処かにある気がするなぁ。まぁとにかく、こういう状態にしておくのは良くないよな」
「そりゃ良くはないでしょ」
「うん。そういうわけで、こういう所を全部綺麗にする。ホコリ被ったプラモも、全部だ」
「大片付けは何度かやってきたけど、中途半端に終わらせてきたからネー。その積もったホコリは、あんたの負の思念だよ。メンドクサイ、っていうネ」
「……がんばりましょう」
「おう!」

アリス(Su-37jk)
髪も白、服も白、とにかく白い無口・無表情。セラフィナよりは喋る。
リエナ(Su-37jkR)
偵察が大好きなお調子者。元気の塊、略して元塊。妄想癖な一面もある。
秋元 健太(無気力星人)
アリスのマスター、趣味と萌えに生きる無気力星人。





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