第3171回「でぇぇたぁぁぁなぁぁぁぁぁぁ!?」
2017/06/13(火)

「いや〜まいったまいった」
「何? どうしたの?」
「いやね、昨日ね、夜カップ麺食ってさ、食べたカップはそのままにしておいたわけ。あ、スープのみ干してすっからかんね」
「……はい」
「すぐに水ですすいで捨てなさいよ」
「いや、面倒だからあとでいいかなって」
「それで、それがどうかしましたの?」
「すっかり忘れて、そのまま寝たんだが……」
「こらこら」
「なんか、電気を消してさぁ寝るぞってところで、ガサガサ音が聞こえるんだ!」
「あっ、嫌な予感」
「…………」
「まさか……」
「最初は気のせいかなと思ったんだが、やっぱり気のせいじゃない。ガサガサ聞こえる!! もしやと思って電気を点けて、音がした方向……つまり、カップ麺のカップをこっそり覗くと!」
「うん、だネ」
「ジュリアが居やがった!!」
「……躑躅亭の、ゴキブリのコードネームです」
「全国のジュリアさん、ごめんなさいっ」
「真っ黒いの?」
「いや、赤かったし羽根も出来上がってなかったから、まだ成虫になってないな。でも結構でかかった、3センチはあったな」
「だからさっさと水ですすいで捨てないと」
「まったくだな! どうやらバターの匂いに釣られてやってきたようだな、ソッコーで殺虫剤を取り出し戦闘開始よ。奴も気付いた筈だからな。カップに蓋をして閉じ込めてやろうかとしたが、割り箸のせいでそれが出来ないと判断、カップの中で叩き潰すのにも、割り箸が邪魔っだので、殺虫剤攻撃にしたわけだ」
「んじゃ、カップの中で毒ガス撃破出来たの?」
「いや、殺虫剤を噴射したところで逃げやがった。浴びせる事には成功したんだが……あいにく、手元にあったのはアー○ジェットだったからな。同社のゴキ○ェットよりも、ハエや蚊に特化しているから、ゴキには即効性が薄いようだな」
「んじゃ、逃げられたワケ?」
逃がすものかよ。逃げた方向の物ひっくり返して、本棚の隅に居るのを発見したぜ。動きはだいぶ鈍くなっていて、アース○ェットの連続噴射から逃れる事が出来ない状態になってたぞ」
「かけ続けて、倒したと」
「ひっくり返ってもがいてたから、終わりだなと思って、処理の準備をしようとちょっと離れたんだ。そしたら……」
「え〜、まさか?」
「消えてた」
「凄い生命力」
「まぁあの状態だ、遠くには逃げられまいと近くを探したら、やはりひっくり返った状態でピクピクしてた。どうやら、ひっくり返ったまま逃走したようだな、足をばたつかせて」
「いやほんと凄いよネ」
「まったくだな、その点だけは敬意を表するぜ。最期を見届けてから処理し、散らかった部屋の片付けは後に回して寝た」
「……長い戦いだったのですね」
「うん。まぁ、カップ麺のカップをそのままにしてたのが原因だけど、前向きに考えれば、それがトラップになって、隠れていたのをおびき出せたとも言える」
「そういう考え方も出来るネ」
「とりあえず、設置型の殺虫兵器を配備したぞ!」
「んじゃ、今回の教訓は?」
「食べたらちゃんと片付けよう」
「ですわね」

アリス(Su-37jk)
髪も白、服も白、とにかく白い無口・無表情。セラフィナよりは喋る。
リエナ(Su-37jkR)
偵察が大好きなお調子者。元気の塊、略して元塊。妄想癖な一面もある。
もみじ(JE-1)
躑躅隊・翼の姉妹達の頭脳、まさにセントラル。怒らせないように! 絶対にだ!
秋元 健太(無気力星人)
アリスのマスター、趣味と萌えに生きる無気力星人。





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