第423回「機械ってのはやろうとすりゃなんでも付くんだヨ」
2009/12/04

「ネェネェ、ちょっと」
「何カ?」
「あのサあのサ、AJ-26搭載してみない?
「え?」
「あんたAL-31Fでしょ、エンジン。それ入るならAJ-26もはいるからサ、やってみようよ」
「AJ-26って、アナタ達のエンジンか?」
「……はい。……正確には、少数しか生産されなかった物で、通常のゼロはAJ-24です」
「配管とか、制御とか、全然違うでショ」
「そうだけど、変な力で適当にやったら付くじゃないの?
「そんな無茶苦茶ナ」
「……成せば成る(ぼそっ」
「ほらっ、さっさと機体化する!」
「え、ちょ、え、えー?(機体化」
「んじゃアリス、適当にやってみて」
「……それでは」
(どうするツモリかネ?)
「………………書き換え、のような事をすればいいのかな?」
適当に念じたら?」
「……うん(念」
「…………あれ、あれれ、なんか感じが違うヨ」
「お、AJ-26のノズルだ」
「……一定時間で戻りそうだけど」
「そうだネ。妹月の変な力を無理やり捻じ曲げて、アリスの変な力で再構築したって感じカナ」
「う〜ん、一応ノズルは動いてるヨ。ぐりぐり動いて気持ち悪いネ」
「んじゃ、飛んでみよう!」
「やってみるヨ(テイクオフ」
「……飛んだ」
「機動してみてー」
『分かった──ヨ!?
「あ、変な動きした」
「……そこからコントロール」
「できてないネ、スピンに入ったよ」
『たーすーけーてーーーーっ』
「……リエナ、やっぱり無理があったんじゃないかな」
「う〜ん、失敗だったかぁ」
『たーすーけーてーヨーーーっ』

アリス(Su-37jk)
無口で無表情だが、まったく喋らない訳ではない。
リエナ(Su-37jkR)
元気でお調子者。偵察が大好き。
妹月(殲撃10型)
いつも自衛隊機のテリトリーに遊びに行くが、すぐさま追い返される。





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