第550回「黒船じゃ〜! 黒船じゃ〜!」
2010/04/10

「昨日に引き続き、今日もやってきそうな気がするから偵察に行こうよ」
「……うん」



「なんじゃ浦賀、お主も呼ばれたのか。随分と景気がいいのである」
「何を言う、私の出番は遅すぎたくらいだ。そうだろう、大和?」
「あはは、確かにそうですね」
「しかしこれで、日本海軍戦艦の3世代全部が揃った訳じゃが」
「長門級戦艦、BS-1〜2が第1世代、通常動力艦。浦賀級原子力戦艦、BSN-3〜5が第2世代、原子力動力艦。そして最新、大和級原子力戦艦、BSN-6が第3世代、最初からリニア・レールガンを搭載している」
「順当にでかく逞しくなっているのである」
「でかく……(たしったしっ ←自分の胸を叩いた
「でかく、ないね」
「拙者も……」
「いらっしゃ〜い、ようこそ謎の空間へ。服装見りゃ一目瞭然だけど、日本海軍艦だネ?」
「……ようこそ」
「あ、リエナさん、アリスさん、こんにちわ。それじゃあ早速紹介しますね! この人はBSN-3 浦賀の精神体、浦賀さんです」
「お初にお目にかかる、私が浦賀だ。二人は躑躅の所属だな?」
「……はい」
「あたしがリエナで、こっちがアリスね」
「うん、知っている。躑躅の白いのと緑のだ」
「そのまんまじゃな」
「で、サ。さっき小さいとか大きいとか言ってたけど……なんでカナぁ、本体は長門<浦賀<大和と巨大化していってるのに、精神体は長門<浦賀>大和ジャン」
「む、胸の話ですかっ!?」
「胸の話はやめぃ!」
「いや背丈の話してんだけど」
「…………」
「…………」
「何をそんなに慌てているんだ」
「だ、だって」
「そんな事よりリエナ、今日はレオナは居ないだろうな? また攻撃されたらたまらないのである」
「あー、どうだろうネ?」
「……惹かれるように、やってくる(ぼそっ」
「そうそう、まさにそんなか──」
「──げげっ」
「クスクス……」
「や、やっぱり出たー! 対空ー!」
「撃滅せよ! 撃滅せよー!」
「いや狙いはあんたらじゃないから。ほら、あっち」
「あ……」
「レオナ、浦賀だ浦賀、わからないのか?」
「クスクス……浦賀ぁ?」
「そうだ。お前達の母艦、躑躅を含む艦隊の旗艦、原子力戦艦浦賀だ」
「あいぃ〜、浦賀ですかぁ〜、なら味方ですねぇ〜」
「ふーん、ま、ある意味知ってる人だもんネ」
「……うん」
「でも、最初は分かってなかったようですけど」
「それは気のせいですぅ〜」

浦賀(BSN-3)
四刀(しとう)の浦賀。刀マニア、部屋に沢山あるらしい。手入れ中は近付くな。艦艇ガール。
長門(BS-1)
航空ガールではなく、艦艇ガール。いろいろと余裕のある原子力艦が羨ましいらしい。
大和(BSN-6)
強いくせに、いつもおどおどしている。何故か迷い込んでくるが、航空ガールではない。
アリス(Su-37jk)
無口で無表情だが、まったく喋らない訳ではない。
リエナ(Su-37jkR)
元気でお調子者。偵察が大好き。
レオナ(Su-34jk)
おっとりとした女の子だが、攻撃になると性格が攻撃的に変わる。





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