第551回「逃したぁぁぁぁ!」
2010/04/11

「また寝過ごした……」
「どうしたんですか?」
「いやぁ、オークションで欲しい物があったんだが、寝過ごしちゃってなぁ」
「ああ、それで逃したと」
「相変わらずだな」
うるせぇ、これでも若干へこんでんだ。しかしあれだな、睡眠は気持ちがいいが……生活的には害ばっかりだ。俺の場合」
「中尉のは寝すぎなんだよ、節度ってもんがない」
「ですよね」
「ぬぅ……」
「ほら、反論できないだろ」
「ぐぅ……」
「中尉の場合、もっと根本的なものから変えないと駄目でしょう。ああしよう、こうしよう、と、思っていても治ってませんから
きっぱり言ったね……確かに、中尉は潜在的な意識というのか、そういうのがずれちゃってるんだよ」
「まず、恐らくは『眠いから寝る』とか『だるいからだらける』とかそういう怠惰的な潜在意識があるはずです」
やるやる詐欺なのもそのへんか。でも潜在意識って人生で習慣的に行ってきた思想が影響するんでしょ? どっかしらで狂った筈だよ」
「その通り。そしてそれは容易には変えられません、顕在意識では『変えよう』と言っていますが、それだけでは潜在意識は変わりません。習慣的なものですからね」
「継続して意識しないと駄目なんだろうね、今までの習慣を塗り替えるように」
「そう。あのサボリ癖がついた中尉が、この雑談小屋だけは毎日更新できているのも、習慣的に行ったおかげで『雑談小屋だけは更新する』という潜在意識が、出来上がったからでしょう」
「ふーん、それはそうだね。で、具体的にどうするの?」
「中尉の場合、創作意欲が消滅しかけてる部分がありますね」
「そこまで深刻じゃねぇぞ、だいたい──」
「モチベーションが下がっている、と」
「そうですね」
「聞けよ……」
「簡素な話、夢も希望もないから駄目なんですよ
←グサッ
「中尉がまだやる気に満ち溢れていた頃、何か夢とか希望とかありませんでしたか?」
「んー、そういやあったなぁ」
「今は?」
「夢も希望もねぇよ」
「駄目人間」
「そういうネガティヴな考えが習慣的になっているんです。日常を、無理やりにでもポジティヴに考えてみましょうよ」
「まぁ、ここでこうして書いてるんだから自覚はあるんでしょ」
「自覚があっても行動しないと意味ありませよ」
「何度も雑談小屋で同じような趣旨の事書いてんだから、もっと頑張りなよ」
「……そうだな、このままってのも自己満足が満たされなくて嫌だからな」

リル(SAAB35)
ちょっと心配性で気が弱く脆いが、体術が得意で実は強い。
志乃(F-1)
アカが大嫌いな、チビで生意気な女の子。
秋元 健太(無気力星人)
アリスのマスター、趣味と萌えに生きる無気力星人。





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