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ごぉぉぉぉぉぉぉ |
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「アハハハッ、銀色の卵が飛んでるよ」 |
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「あれはXF-85 ゴブリンね。B-36に搭載されて移動し、空中で切り離して護衛するって構想の奴」 |
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「なんていうかすごい形してるよね」 |
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「え、レンも十分すごい形してると思うけど」 |
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「すごさのベクトルが違うわね、どっちかって言うとゴブリンは変態的なすごさというか」 |
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「そうそう、それ」 |
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「尾翼がどんどんと増えていったんでしょ? 4枚、5枚、6ま〜いって、アハッ」 |
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「見たまんま不安定そうな形してるもんね、主翼にも安定翼追加されたし」 |
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「あれで大丈夫なの? 親機に空中でドッキングするんでしょ?」 |
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「一応、2号機が2回目のトライで成功してはいるけど、やっぱり容易じゃないっていうのと、形状が特異なせいで空戦能力に不安があって、更に空中給油なんてものが登場しちゃったからそのままオジャンね」 |
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「アハハッ、就役してたら面白そうだったのに」 |
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「え、あれが空を埋め尽くすの? …………ファンシーな光景だね」 |
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「あれがねぇ……」 |
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「戦意喪失! って? アハハッ」 |
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「脱力感が、ねー」 |
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「それで、あれはどうする?」 |
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「放っておけば? スージー、攻撃してみる?」 |
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「アハハッ、なんかそんな気がおきないよ」 |
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「じゃあ放置決定ね」 |
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ごぉぉぉぉぉぉぉ──ドォォォン! |
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「あ」 |
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「あれ?」 |
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「吹っ飛んだ」 |
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「誰かが攻撃したようだけど……誰?」 |
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「さぁ?」 |
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「まーたいきなりぶっ放して」 |
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「だ、だって見るからに怪しい物体だったから」 |
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「まぁ確かに怪しいけど」 |
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「で、ですよね。どう見ても怪しい銀色の卵ですよね」 |
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