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「お、お、おー!?」 |
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「ど、どうしたんですか?」 |
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「あそこ、ずっと向こうに見えるのはもしや! 原子炉ではないかっ?」 |
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「ここからじゃよく分からない」 |
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「い〜っや、あれは原子炉じゃ!」 |
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「行ってみましょう」 |
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「どうしようか、これ」 |
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「ふーむ……」 |
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「原子炉、原子炉、原子炉ー!」 |
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「うわっ、なんか来た!」 |
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「あ、航空機!?」 |
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「MiG-29と、Su-24」 |
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「おや、あなた方は艦艇のようですね?」 |
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「は、はい。私が原子力戦艦大和で、この人がミサイル駆逐艦氷山さん、そしてそこで原子炉を狙っているのが、戦艦長門さんです。全員、外機の艦艇ですので、2053年ということになります」 |
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「あ、そういうこと」 |
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「て、敵対するツモリはありませんので、こ、攻撃はしないでくださいね?」 |
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「しませんよ、それどころじゃないし」 |
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「そう! そうだった。これどうするの?」 |
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「ふーむ……」 |
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「これ、とは原子炉の事?」 |
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「そうです。そちらの世界ではどうなっているのか知りませんが、我々の世界では、存在しない存在は、自分の意思で留まっていない限りは排除対象なので……」 |
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「これも一応、排除対称なんだけど、物が物だからどうやって処理しようかなぁって」 |
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「成る程」 |
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「どうしよう……」 |
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「どうしましょう……」 |
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「そんなのは簡単じゃ! 拙者の腹に収めればそれで万事解決! さぁやってくれぃ!(艦艇化」 |
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「やってくれ……って言われても」 |
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「無理でしょう、設備もないし」 |
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「変な力とやらでなんとかすればいいのであるっ」 |
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「さすがに無茶ですよぉ〜……」 |
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「無茶じゃない! 氷山、ひょうざーん! やってくれぃ!」 |
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「 無 理 」 |
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「嫌じゃ嫌じゃ! 原子炉欲しいのじゃ! 誰か、誰かー!」 |
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「なんですかこの、子供みたいな戦艦は」 |
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「見た目含む」 |
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「ごめんなさい、長門さんは原子炉が欲しくて欲しくてたまらないらしいんです」 |
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「誰かー!」 |
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「ああもう、さっさと処理してしまいましょう。海にでも捨てますか?」 |
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「そ、それはちょっとどうかな」 |
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「やめてくださいね、日本海とか」 |
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「ははは、まさかね。でもほら、存在しない存在の原子力艦撃沈したりしてますから、やってる事は変わらないという事で一つ」 |
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「破壊しないと駄目なんじゃないの? 沈めるだけだと、そのまま残りそう」 |
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「ああ、そんな気もしますね」 |
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