第587回「ブレーカーのように落ちる」
2010/05/17

「うげぇ、また寝落ちしてたぞ」
「……あと少しでお仕事に行かなければなりません」
「またですかい」
「うーん、ブレーカーみたいに突然落ちるんだよなぁ」
「……いつの間にか寝ていますね」
「油断してるからでしょ」
「まぁそうなんだが、ほんと突然なんだよ」
「……まさにブレーカー
「何? 電力使いすぎたの?」
似たような状態だったのかも知れん」
「何言ってんの、単に油断しただけジャン」
「ぬぅ──ぐぅ
「ほらっ」
「──っは!?」
「……寝てました」
「うぅむ……朝起きた時にポジティヴな自分を形成する(起きた瞬間にポジティヴな事だけ考える感じ)ことで、仕事中の異常な眠気はなくなったんだが、それが全て夜に集中するようになったみたいだな」
「あれ、昼間の異様な眠気ってなくなったんだ」
「ああ、まだ油断は出来ないがな。朝起きて頭がボケッとしているうちに、今日も頑張れるとか、今日も良い日だとか、まぁそういうふうにポジティヴなことだけ考えるんだ。すると何故か眠気が殆どなくなった。今までは、起きた瞬間に『だるい』だの『眠い』だの『仕事面倒』だの考えてたからなぁ」
「……成る程」
「あー、そういうのって大事らしいネ」
「そうそう。まぁ、おかげで眠気は夜に集中しているんだが、寝落ちしちゃってもキッチリとこの時間に起きるんだよなぁ。因みに早朝5時ね」
「んー、何時くらいに寝落ちしたか覚えてる?」
「最後に時計を見たときは、確か23時30分ごろだ。約5時間半か。そう言えば、20時ごろに寝落ちすると、キッチリ午前1時30分くらいに目が覚めるな」
「……約90分のうちにノンレム睡眠レム睡眠を行い、それが4〜5回ほど続いてから目が覚めるそうですが」
「5時間半、330分だネ。90、90、90、60、と、4回目のレム睡眠の時に丁度目が覚めてるんだネ」
「そのようだな」
「……お昼寝は、ノンレム睡眠の早い段階で起きるのがいいそうです」
ノンレム睡眠は時間が進むと眠りも深くなってしまうからな、そこから覚醒に向かうにも時間が掛かる」
「15分程度がいいらしいネ」
「眠りは奥が深いな」
「……ですね」

アリス(Su-37jk)
無口で無表情だが、まったく喋らない訳ではない。
リエナ(Su-37jkR)
元気でお調子者。偵察が大好き。
秋元 健太(無気力星人)
アリスのマスター、趣味と萌えに生きる無気力星人。





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