第708回「掩体にずっと入ってたら延滞料金取られた」
2010/09/15

「…………何をしているんですか?」
「いや、見ての通りだ」
「見ての通り、と言われましても」
えん体、という奴だな。英語だとバンカーか」
「掩体、つまり航空機を守るための格納庫ですね。その掩体のように、大体はコンクリート製で、かまぼこ型をしています」
「ん、この中に居るとなんだか落ち着く」
「うーん、そうですか?」
「お前は落ち着かないのか?」
「いえ、私は空母搭載の海軍機なので」
「ああ、そうだったな」
「ほぉーらみろ、ほぉーらみろ! やっぱコンクリート製じゃんか!」
「ば、馬鹿! これは家とは違う!!
「同じだって! 変わんないって!」
「……まぁこいつらは放っておこう」
「そんなにいいんですか? 掩体」
「ん、お前も入ってみろ」
「……うーん、確かに安心感はありますけど、やはり個人的には、空母の格納庫のほうがいいですね」
「それはそうかもしれないな。私は陸上機だから、やはり地面に足をつけていないと落ち着かない
「コンクリート最高! 木造? 燃やすぞ!」
「そんなに石がいいなら岩盤でもくりぬいてろ! 木造最高!!」
「……なんの話をしているんだ、あいつらは」
「さぁ?」
「ところでこのえん体、存在した存在か?」
「ええ、そのようですね」
「そうか、旧日本軍のだな。破壊しなければならないが、複雑な気分だ。お前がやるか?」
「う〜ん、ちょっとアレですね。やはり自国の物ですし──」
「お前達がやらないなら、私がやるよ。そぉれバンカ〜バスタ〜
「お前使えないだろー!」
「気合で」

ヒュゥゥゥゥゥゥゥゴバァァァァン!

「ああ、いいね、最高だバンカーバスター」
「だからお前使えないだろ!」
「うるさいな、どうでもいいんだよそんな事はね」
(適当だなぁ)
「あ〜あ、壊されちゃいましたね」
「ん、それもまた定めか」

美風(F-15J)
マイペースでめんどくさがり。しかし、瞳孔が開くととにかく強い。
ルナ(Su-37jk)
身体は小さいが、行動は積極的。
クリスティーナ(Tu-22M3)
割とネタに走る。後ろに立つ戦闘機は、容赦なく「炎尾」で一掃。
志乃(F-1)
アカが大嫌いな、チビで生意気な女の子。
プリシラ(F-15C)
全身兵器。ジェラを色々な意味で狙っている。





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