第721回「発症後の死亡率・ほぼ100%!! 最強の感染症!!」
2010/09/28

「今日ってなんの日か知ってる? 色々あるけどさ」
「世界狂犬病デー」
「それを選んだか……」
「狂犬病のワクチンの開発者、ルイ・パスツールの忌日だね。2006年に発足された、狂犬病予防連盟が制定したらしいよ」
「狂犬病か……航空ガールの犬達は大丈夫か?」
「集めてみる?」
「え?」



「…………」
「何なに、なんの用?」
「こっちが訊きたいよ」
「アハハハッ」
「この中で狂犬病っぽいのを選ぶとしたら?(ヒソヒソ」
「言わずもがな(ヒソヒソ」
「だよねぇ(ヒソヒソ」
「何ヒソヒソ話してんの」
「やっぱり海袮しかいないな!」
「どう考えても海袮さんしかいない
「え? 何なに、何が?」
「話が見えないんだけど、なんなの?」
「アハハハハハハッ」
「……?」
「何が私なの?」
「狂犬病にかかっていそうな犬」
「ちょ、え?」
「ああー、納得だよー」
「アハハハッ、納得、納得」
「まてまてまて! どう見ても、コイツ(スージー)のほうがそれっぽいじゃん!!」
「アハハッ」
「だいたい、人を含めた全ての哺乳類がかかる感染症でしょ! 犬だけじゃないし!」
犬から人に感染する場合が最も多いそうですよ」
「噛まれたり傷口舐められたりしてな」
「……飼い犬は、登録及びワクチンの摂取が義務付けられていますね。……ただ、摂取率は近年低下中だとか」
「これは恐ろしい感染症で、発症したらほぼ100%死亡する。最も致死率が高い病気として、エイズと並んでギネスに登録されているぞ」
「ペットが感染・発症した場合、即座に隔離され、場合によっては殺処分になります……完全な治療法も確立しておらず、発症した場合、人も動物も死亡率ほぼ100%が現実です」
「ワクチン接種で予防するしかないわけだが、1956年に人と犬(1957年には猫)の感染が確認されたのを最後に、徹底した対策によって『国内での』感染例はない。この対策の一つが、野犬駆除だな。捨て犬も含まれる訳で……保健所=死へのカウントダウンとはそう言うことだ。だから飽きたらポイだなんて、最低な事は絶対にして欲しくないな」
「日本では清浄化されてはいますが、輸入動物が感染している場合もあり、これは動物の輸入届出制度によって管理されています。しかし、狂犬病流行地との交易がある以上、海外からのウイルスの侵入は依然として可能性があり、また、哺乳類全てが対称の感染症なので、野生動物からの感染もあるでしょう。予断は許されない状態です、動物に噛みつかれたりしたら、病院などに相談したほうがよいかと」
「忘れた頃にやってくるってな。だから海袮、とりあえずワクチン接種してきてよ」
「噛みつかないし!!!」
「アハハハハッ、本当に?」
「当然!」
「……因みにマスターは、保育園児の頃と小学生の頃に、犬に噛まれています」
「1956年以前じゃなくて良かったな」
「……はい」
「ちょっと、そんな事より、この駄犬を獣医のところへ連れて行くの、手伝って」
「ふざけんなー!!」

志乃(F-1)
アカが大嫌いな、チビで生意気な女の子。
伊理奈(F-2A)
冷静な性格で、志乃と大の仲良し。アカは別にどうでもいいらしい。
アリス(Su-37jk)
無口で無表情だが、まったく喋らない訳ではない。
海袮(P-3C)
自衛隊のP-3C。潜水艦を沈めたくてしょうがないが、許可が下りない。
シンディ(F-86D)
コレットを抱き枕にする、生粋のロリコン。
スージー(SEA HARRIAER FA.2)
変化魔法を操る犬っ娘。いつもだいたい笑ってる。





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