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「第831回……第831回……う〜ん……う〜ん……」 |
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「何を唸っているの?」 |
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「あ、リーネ。いやぁ、なんか中尉にさ、『今回はお前に任せるからテキトウにやってくれ』って言われちゃって」 |
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「ふーん……それで唸ってたのね」 |
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「それで、何かネタは思いついたのかな?」 |
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「うーん……」 |
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「はちさんいち……はさい?」 |
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「お?」 |
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「破砕だね」 |
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「破砕ね、第831回だけに」 |
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「それだ! つまり何かを破砕すればいいわけだね」 |
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「破砕、粉々に砕けること。また、粉々に砕くこと。どうするの?」 |
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「うーん……丁度、あそこにティアが(機体化して)飛んでるから、破砕してみる?」 |
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「どうやって?」 |
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じ〜っ |
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「イヤだからね」 |
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「え〜」 |
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「もう、しょうがないわね(ガシャッ」 |
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「うわぁ……ガトリングの先端にドリルがついてる」 |
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「ふふふ……しかも今回は改良済み! なんと、このまま発砲できるのよ! ほら、この7本の砲身の真ん中、丁度いいスペースがあるでしょ? ここにつけたの。だからドリルで掘りながら撃てるわけ」 |
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「『GAU-8 Avenger』で検索……と、確かに結構なスペースがあるね」 |
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「破砕なら劣化ウラン弾だけでいいじゃん」 |
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「それじゃあロマンがないわ」 |
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「ドリルってロマンなの?」 |
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「勿論そうよ」 |
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「そんなバカな……って、そうこうしているうちにどっか行っちゃったよ」 |
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「その辺の岩でいいんじゃないかな」 |
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「OK!(ダッシュ」 |
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「あ、都合よくあった巨大な岩石に、リーネが突撃した!」 |
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「ねぇーねぇー、あんなに近いきょりで撃ったら、すごくあぶなくない?」 |
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「変な力で防ぐからいいんじゃないの?」 |
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「あ、何故か爆発した」 |
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「なんで岩石が爆発するの?」 |
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「爆弾でもしかけてあったんじゃないの?」 |
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「誰が仕掛けたんだい?」 |
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「さぁ……? 演出じゃないの」 |
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「なんの」 |
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「さぁ……?」 |
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「…………」 |
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「…………」 |
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「…………」 |
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「あ〜っ、すっきりした!」 |
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