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ギャギャギャギャギャギャ |
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「お、ヴァレンタイン歩兵戦車」 |
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「おー。これ、かなりの量がソ連にレンドリースされたんだよね」 |
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「ソ連側の評価も高かったとか」 |
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「らしいね」 |
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「ところで、何故これが迷い込んできたのですか?」 |
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「明日がバレンタインデーだからじゃね?」 |
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「ああ、成る程。また安易なネタを」 |
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「まーそう言うなよー、バレンタイン歩兵戦車を崇める日らしいからさ」 |
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「崇めてどうするのです」 |
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「嫉妬を押さえ込む」 |
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「なる……ほど?」 |
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「この世界にはそんなもんはなかったんだ!!!」 |
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「実際、そこにあるのです」 |
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「いや、ない。あってはならないのだー」 |
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「何故?」 |
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「金がかかるから」 |
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「渡さなきゃいいだけの話なのです」 |
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「おめぇ何も分かっちゃいねぇーなぁー。職場とかのさ、義理とか、あるだろー?」 |
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「それこそ別にやる必要はないのです」 |
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「まぁそうだけどね」 |
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「じゃあ別にあってもいいじゃないですか」 |
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「まぁね。大量入荷したもののそんなに売れなかったんで低価格で大放出!! にありつけるからいいけど」 |
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「も、目的が歪んでいるのです!」 |
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「んなこたぁない! おこぼれ頂戴こそイベントの醍醐味! メインはどーでもいいの、メインは」 |
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「それでいいのですか!?」 |
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「いいんだよ」 |
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「もう好きにしろなのです」 |
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「さて、今年はどんな高級チョコがあっまるっかなっ♪」 |
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「絶対に、目的が歪んでいるのです。バレンタインデーはそういうイベントじゃないのですよ」 |
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「いいんだよ、これが私なりの楽しみ方なんだから。人それぞれだろ?」 |
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「まぁ、そりゃそうなのです」 |
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