第924回「ここまで来ると呪われてんのか割とマジで」
2011/04/19

「なんででっすかね〜」
「うーん……」
「不思議ね……」
「なんの話?」
「あ、いや、USS ユナイテッド・ステーツって、なんで毎度毎度運が悪いんだろうって」
「帆走フリゲートの初代は知らないけど、巡洋戦艦のUSS ユナイテッド・ステーツは、ワシントン海軍軍縮条約の影響で、建造開始後3年でキャンセル、廃棄
「USS ユナイテッドステーツ CVA-58は、着工後5日でキャンセル
「CVN-75はユナイテッド・ステーツの予定だったのに、起工前にハリー・S・トルーマンに変更
「CVN-77でも有力な候補に挙がったけど、結局はジョージ・H・W・ブッシュに決定
「なんでこんなに不運なんでっすかね?」
「初代のユナイテッド・ステーツは、英米戦争で活躍したそうよ。でも、その後の南北戦争で南軍に鹵獲されちゃって、最終的には南軍によって自沈させられてるわ」
「や、やっぱり全部不運じゃないの……」
「い、いやまだでっす! 民間がありまっす!!」
「客船のSS ユナイテッド・ステーツね。1952年の処女航海でブルーリボン賞を受賞し、1990年に東回り航路の記録を塗り替えられたものの、西回り航路の記録は保持しているわ」
「おおっ、それじゃあ!」
「でも、1969年には所有会社が営業停止して、ずーーーっとフィラデルフィアに係留されたままだったんだけど、2003年に別会社が取得、いよいよ復活かと思われたけど、船内のアスベストの処理や機関の修理問題、会社の財務状況などが影響して、結局係留されたままみたいね」
「栄光と退廃だね……」
「この先、ユナイテッド・ステーツの名がつく事はあるのかしら?」
「海軍としては、この謎のジンクスを打ち破りたいんじゃない?」
「でも、空母は人名ばっかりだし。流れが……」
「じゃあ他の艦種につければいいんでっすよ。強襲揚陸艦とか」
「でもやっぱりさぁ、一番でっかいのにつけたいじゃん?」
「それはそうね」
何せユナイテッド・ステーツですもの」
「やっぱり空母しかないでっすね! あ〜、早く流れが変わらないかなぁ〜」
「いつになるかはわからないけど──」
「また不運な感じだったりして〜」
やめろー! いきなり出てきて不吉な事言うのはやめろー!」
「いやぁだってさ、わざとやってんの?ってくらい不運じゃね?」
「うぅ……それはそうだけど」
「まぁー何度目の正直?って言うんだっけ、大丈夫でしょさすがに」
「それ、3度目だから。もう3度目過ぎてるから」
「ちょっと、テコ入れしてきなさいよ」
「何処に?」
「国防総省? ミサイルでも撃ち込んでくればいいの?
「どうせたどり着けませんわ」
「あいたぁ〜」
「よし判った、私が暴れてくればいいんだね? YF-12モードで」
「いや暴れる必要ねぇだろ」

エイリ(YF-22)
人を見下す感がある、高飛車な女性。意外と可愛いところもある(らしい)。
リーネ(A-10A)
渾名はガトリング・ボア。戦車を撃ち抜く事に快感を持っている。
レン(SR-71A)
でかい翼を備えるツンデレ。割と邪魔なので、普段は縮めている。
リリィ(F-5E)
トラ・トラ・トラ、MiG-28なんて知りません。Not,野菜 Yes! 肉!!
クリスティーナ(Tu-22M3)
割とネタに走る。後ろに立つ戦闘機は、容赦なく「炎尾」で一掃。





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