第930回「トレーニングしてるわけじゃないのでマッチョとは異なる」
2011/04/25

「なぁなぁ、今日さ、健康診断があったんだ、健康診断」
「……はい」
「そしたらよ、体重が5.7キロも減ってたんだ!」
「特に何もしてないのに?」
「してない。食生活も全然変わってない。というかまぁ、仕事が仕事だからな。脂肪が筋肉に変換されるお仕事……だからな、意外と。役職名・パワーだぜ?」
「そのまんま」
「……去年は76.8キロでしたね」
「そうそう、そうだ。腕や脚などはほぼ筋肉に変換されていたが、腰周りがまだちょっと残ってたな。ここが結構減りにくい。ていうかアレだ、別に腹筋とか鍛えてなかったしな、仕事中に可動して鍛えられる範囲での、アレだ。うん、変換」
「ん、ちょっと待って、76.8キロからマイナス5.7キロって事は……」
「そう! 71.1キロだ! 小数点取れば、なんと711だ! Su-37の711号機だぞ
「何? 狙ってたの?」
「いや狙って微調整とか無理だから。とにかく! 今俺はSu-37と一体になったんだ!!
「はーいはい、そうですネ」
「なんだその反応は」
「べっつにぃー」
「まぁいいや、とりあえず抹茶ミルクで乾杯だ」
(なんで抹茶ミルク……って、ああ、アッキー抹茶好きだったっけ
ごくごくごくっ
「……一気飲み」
「ぷはー! やっぱこれだろ」
「お祝いムードのトコ悪いんだけどサ、今ので確実に711じゃなくなったからネ
「……え?」
「だから、71.1キロだからこそ711なんでしょ? その抹茶ミルク、確実に200ミリリットルはあったよネ? て事は、大雑把に言えば、200グラムは増えてんでしょ、アッキーの体重
「……71.3キロに増加……」
「な、な、なんてこった!! せめてあと100グラム、あと100グラム軽ければ712号機になれたのに!!
「あーはいはい」
「……378号機(ぼそっ」
「………………アリス、そりゃ無理だ。378キログラムか、37.8キログラムにならなきゃならん
「…………残念です」 ←Su-37jk 378号機
「アッキーの身長で37.8キログラムって言ったら、ガリガリどころじゃないんじゃないの?」
「背の低い女性ならまだしも、175センチの野郎でそれは、痩せすぎだろ。いや、そもそも可能なのか?」
「そこまでは不明ー」
「……378キログラムは?」
「病気になるよ」
「医者に警告されるレベル」
「ていうかアッキー、よかったジャン。これであんたの車は、5.7キログラムの軽量化に成功したんだよ。中の人込みで」
「それいっちゃぁ、軽量って観点では、女性ドライバーのほうが有利だな。小柄な男性ドライバーもそうだが」
「じゃ、縮小すれば?」
「できるわきゃねぇぇぇぇだろ!」

アリス(Su-37jk)
無口で無表情だが、まったく喋らない訳ではない。
リエナ(Su-37jkR)
元気でお調子者。偵察が大好き。
秋元 健太(無気力星人)
アリスのマスター、趣味と萌えに生きる無気力星人。





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