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「なぁなぁ、今日さ、健康診断があったんだ、健康診断」 |
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「……はい」 |
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「そしたらよ、体重が5.7キロも減ってたんだ!」 |
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「特に何もしてないのに?」 |
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「してない。食生活も全然変わってない。というかまぁ、仕事が仕事だからな。脂肪が筋肉に変換されるお仕事……だからな、意外と。役職名・パワーだぜ?」 |
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「そのまんま」 |
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「……去年は76.8キロでしたね」 |
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「そうそう、そうだ。腕や脚などはほぼ筋肉に変換されていたが、腰周りがまだちょっと残ってたな。ここが結構減りにくい。ていうかアレだ、別に腹筋とか鍛えてなかったしな、仕事中に可動して鍛えられる範囲での、アレだ。うん、変換」 |
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「ん、ちょっと待って、76.8キロからマイナス5.7キロって事は……」 |
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「そう! 71.1キロだ! 小数点取れば、なんと711だ! Su-37の711号機だぞ」 |
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「何? 狙ってたの?」 |
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「いや狙って微調整とか無理だから。とにかく! 今俺はSu-37と一体になったんだ!!」 |
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「はーいはい、そうですネ」 |
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「なんだその反応は」 |
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「べっつにぃー」 |
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「まぁいいや、とりあえず抹茶ミルクで乾杯だ」 |
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(なんで抹茶ミルク……って、ああ、アッキー抹茶好きだったっけ) |
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ごくごくごくっ |
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「……一気飲み」 |
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「ぷはー! やっぱこれだろ」 |
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「お祝いムードのトコ悪いんだけどサ、今ので確実に711じゃなくなったからネ」 |
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「……え?」 |
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「だから、71.1キロだからこそ711なんでしょ? その抹茶ミルク、確実に200ミリリットルはあったよネ? て事は、大雑把に言えば、200グラムは増えてんでしょ、アッキーの体重」 |
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「……71.3キロに増加……」 |
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「な、な、なんてこった!! せめてあと100グラム、あと100グラム軽ければ712号機になれたのに!!」 |
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「あーはいはい」 |
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「……378号機(ぼそっ」 |
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「………………アリス、そりゃ無理だ。378キログラムか、37.8キログラムにならなきゃならん」 |
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「…………残念です」 ←Su-37jk 378号機 |
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「アッキーの身長で37.8キログラムって言ったら、ガリガリどころじゃないんじゃないの?」 |
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「背の低い女性ならまだしも、175センチの野郎でそれは、痩せすぎだろ。いや、そもそも可能なのか?」 |
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「そこまでは不明ー」 |
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「……378キログラムは?」 |
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「病気になるよ」 |
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「医者に警告されるレベル」 |
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「ていうかアッキー、よかったジャン。これであんたの車は、5.7キログラムの軽量化に成功したんだよ。中の人込みで」 |
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「それいっちゃぁ、軽量って観点では、女性ドライバーのほうが有利だな。小柄な男性ドライバーもそうだが」 |
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「じゃ、縮小すれば?」 |
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「できるわきゃねぇぇぇぇだろ!」 |
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