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「いやー、凄かったな」 |
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「……大きかったですね」 |
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「何の話ですか?」 |
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「雷の話だ」 |
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「ああ、怒ると落ちるっていう」 |
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「そのカミナリじゃねぇよ。今日の夕方頃、すげぇ雨が降ったんだが、その時に雷がこれまたすげぇ鳴ってたのよ」 |
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「へぇ、それだけすげぇ鳴ってたなら、落雷とかしたんじゃないのですか?」 |
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「したね。すげぇ轟音が轟いて、こう、爆発音みたいな音がするんだよな。次の瞬間には停電してたぞ」 |
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「……鉄塔にでも落ちたのでしょうか」 |
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「ウチの近くにはそういうのなかったと思うから、電柱にでも当たったのか?」 |
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「停電はすぐに直ったのか?」 |
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「1分くらいで直った。物理的な破壊はなかったのかも知れないな」 |
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「落雷のエネルギーは凄まじいのです。200万ボルトから10億ボルトらしいのです」 |
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「ド派手だな」 |
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「ああ、ド派手だ」 |
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「私も雷系の名前だったら、雷的な攻撃方法ができたのですか?」 |
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「まぁそうなるね」 |
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「ん〜、おしいのです。10億ボルトの鉄拳で、完膚なきまでに叩きのめすのも面白そうだったのですが」 |
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「……誰をですか?」 |
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「マリエルしか居ないのです」 |
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「お前もあきねぇな」 |
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「裏切り・抜け駆けの罪は重いのです」 |
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「まぁどっちもセールス的には──」 |
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「黙れジャップ」 |
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「だから素直にミラージュ2000のアップデートに集中していれば良かったのに」 |
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「何がどう素直なのですか?」 |
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「名前的に」 |
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「は?」 |
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「ミラージュ戦闘機を使ってる国々が、アップデートのたびに買ってくれるかも知れないだろ!」 |
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「なんだその理屈は」 |
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「馬鹿は置いておくのです。そんなもんは改修で終了なのですよ」 |
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「まぁミラージュ2000は、俺の好きな軍用機ベスト5に入ってるけどな」 |
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「……一位はフランカー系、二位は晴嵐、三位はフェンサー、四位はミラージュ2000、五位はデルタダガー……でしたね」 |
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「そうだ」 |
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「意外と偏ってないのですね」 |
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「もっと偏るかと思ったが」 |
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「ロシア機だらけとか」 |
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「そりゃ好きになる順番が違うんだよ。ロシア機だから好き、じゃなくて、その機体だからこそ好きな訳だ。フランカーはロシア機だから好きなんじゃなくて、フランカーだからこそ好きなの、言いたいこと分かるよな?」 |
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「金持ちだから好きになったのか、その人だから好きになったのか、と同じだな」 |
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「い、嫌な例えなのです」 |
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