第952回「かみなりドッカン、かみなりパンチ」
2011/05/17

「いやー、凄かったな」
「……大きかったですね」
「何の話ですか?」
雷の話だ」
「ああ、怒ると落ちるっていう」
「そのカミナリじゃねぇよ。今日の夕方頃、すげぇ雨が降ったんだが、その時に雷がこれまたすげぇ鳴ってたのよ」
「へぇ、それだけすげぇ鳴ってたなら、落雷とかしたんじゃないのですか?」
「したね。すげぇ轟音が轟いて、こう、爆発音みたいな音がするんだよな。次の瞬間には停電してたぞ」
「……鉄塔にでも落ちたのでしょうか」
「ウチの近くにはそういうのなかったと思うから、電柱にでも当たったのか?」
「停電はすぐに直ったのか?」
「1分くらいで直った。物理的な破壊はなかったのかも知れないな」
「落雷のエネルギーは凄まじいのです。200万ボルトから10億ボルトらしいのです」
ド派手だな」
「ああ、ド派手だ」
「私も雷系の名前だったら、雷的な攻撃方法ができたのですか?」
「まぁそうなるね」
「ん〜、おしいのです。10億ボルトの鉄拳で、完膚なきまでに叩きのめすのも面白そうだったのですが」
「……誰をですか?」
マリエルしか居ないのです」
「お前もあきねぇな」
「裏切り・抜け駆けの罪は重いのです」
「まぁどっちもセールス的には──」
「黙れジャップ」
「だから素直にミラージュ2000のアップデートに集中していれば良かったのに」
「何がどう素直なのですか?」
「名前的に」
「は?」
「ミラージュ戦闘機を使ってる国々が、アップデートのたびに買ってくれるかも知れないだろ!」
「なんだその理屈は」
「馬鹿は置いておくのです。そんなもんは改修で終了なのですよ」
「まぁミラージュ2000は、俺の好きな軍用機ベスト5に入ってるけどな」
「……一位はフランカー系、二位は晴嵐、三位はフェンサー、四位はミラージュ2000、五位はデルタダガー……でしたね」
「そうだ」
「意外と偏ってないのですね」
「もっと偏るかと思ったが」
「ロシア機だらけとか」
「そりゃ好きになる順番が違うんだよ。ロシア機だから好き、じゃなくて、その機体だからこそ好きな訳だ。フランカーはロシア機だから好きなんじゃなくて、フランカーだからこそ好きなの、言いたいこと分かるよな?」
金持ちだから好きになったのか、その人だから好きになったのか、と同じだな」
「い、嫌な例えなのです」

アリス(Su-37jk)
無口で無表情だが、まったく喋らない訳ではない。
ミラ(MIRAGE 2000C)
幻影魔法を使う猫被りな魔女っ娘。地は男言葉。
リズ(TYPHOON F.2)
マリエルを「抜け駆け・裏切りの罪」で敵視。口は結構悪い。
秋元 健太(無気力星人)
アリスのマスター、趣味と萌えに生きる無気力星人。





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