ACE COMBAT5 The unsung war〜謀略の破壊者・ラーズグリーズ〜



ACE COMBAT5 The unsung war〜謀略の破壊者・ラーズグリーズ〜
第2章 開戦〜サンド島沖制空戦〜

9/27 1025時 サンド島近海

国籍不明艦がオーシア領海に侵入、サンド島の機は至急スクランブルを行いそのUAVなどを破壊する任務がはいった。
すぐに搭乗員が滑走路に向かい、ウェインはシーハリアーFA2に乗り込む。
「整備はしておいた。がんばれよ。」
「了解。デミトリ大尉・・・がんばってきますよ。」
「その心意気だ。頼むぞ。」
他の3機はタキシングに入ったが、こっちはVTOL戦闘機だからエプロンから直接離陸すればいい。
ウェインはエンジン出力を上げて離陸、さらに出力を上げてVTOLを解除した。
今回はくじで3番機の位置にいる。
「UAVが回収される前に全機叩き落とせ。」
「聴いたな?ただし船には発砲するなよ。」
「了解。」
他の機からも了解と聞こえ、ウェインはまずUAVを狙う。
真正面にいるが・・・こんな非武装の敵機にAM610を使っても意味は無い。
素直にアデン30mmで狙った方がよさそうだ。
「ブービー!お前のお手並みを拝見させて貰うぞ。」
「・・・あー・・・」
この大尉のことだから明日には忘れている・・・と思ったのだが、しっかりと覚えていたようだ。
ウェインもこれで返答するつもりは無い。」
「ウィンド01、エンゲージ。」
高速で接近し30mm機銃を発射。あっさりと撃墜。
無人偵察機ならこんな程度だろう。
続いて2機目を減速しながら撃墜。こんなの訓練用の標的にしかならない。
「これくらいなら楽勝だろ?」
「弱すぎてダメだ。気が乗らない。」
「愚痴言うんじゃねぇ。無人戦闘機だったらどうするつもりだ?」
ベルカ戦争で無人戦闘機が始めて使用されたが、物量戦になることをベルカ空軍は知っていて作ったようだ。
工業力をストレートに反映させる戦力として、仮想敵国オーシアへの対抗のために作ったらしい。
その技術をエルジアが接収してFX-11Aヘブン・ランサーを作り上げ、今もベルカで少数ながら使われている。
FX-10Aはオーシア、ユーク双方で使われているベストセラー機だ。
「・・・だよな。」
ウェインもFX-10Aに僚機2機を撃墜されてしまったのだ。それもたった1機に。
そのときはかろうじてAM610をあてて撃破。だが・・・痛いほど強さはわかっている。
「ブービー、俺の獲物まで横取りするなよ!」
「だったら、しゃべる前に落としてみろ。」
3機目、4機目と次々に撃墜していく。
後の4機は僚機に任せておけば充分だろう。
「警戒は俺が行う。何とかやってみたらどうだ?ガンキルの練習だ。」
ウェインはレーダーを確認して旋回、敵機が来ないか警戒している。
その間にダヴェンポートとナガセが次々にUAVを撃墜しているようだ。
「何か来たぞ。」
「国籍不明機接近中!Su-22とMig-21ランサー、方位280。」
ちょっとやばい相手だ。Su-22はAAMを搭載しての制空任務も可能な戦闘爆撃機のはず。
どっちも機動性能が高い厄介な相手。逃げるのが得策だ。
「向こうはどれだけの数を国境に揃えてんだ。こっちはこの4機っきりだぜ。しかもオンボロ戦闘機ばかりだ。逃げるぞ。」
Su-22もMig-21ランサーも、旧式戦闘機を大幅に改造したタイプなのでF-5Eよりは性能が高い。
最初からF-5Eより速度も速い。シーハリアーFA2よりも・・・追いつくのは時間の問題だろう。
「やべぇ、追いついてきた!アラートがなってる!」
「今日のブービーはお前か、ロックンローラー。待ってろ、助けてやる。」
その途端にMig-21がAA-12を発射、すぐにF-5Eはチャフをばら撒いて急激に旋回する。
「今日はくじ引きで負けたんだあぁあ!」
「やるしかなさそうだ・・・」
ほぼ同時に3機が反転、ダヴェンポート機を支援する形になった。
「ヘッドオンで叩きのめしてやる・・・覚悟しろ!」
AM610をセット、シーハリアーFA2は敵機に突撃しヘッドオンでAM610を発射。
まともに操縦席にバルカンを受けた敵機は切りも身を起こして落ちていく。
「専守防衛はもう終わりだ。スコアを稼がせて貰う。」
「お前らも火の粉を払え!ミサイルは飾り物じゃねぇってこと見せろ!」
F-4EがヘッドオンでAIM-7を発射、敵機に直撃させて撃墜。
「攻撃確認、反撃します。エッジ、エンゲージ。」
「ウィンド01、エンゲージ!」
「ウォードッグ、交戦許可はまだ出していない!」
サンダーヘッドがわめいているが、攻撃してきた以上反撃しなければこっちが死ぬのは明らかだ。
ナガセのF-5EがAIM-7を発射、また1機撃墜する。
「交戦許可無しで撃墜だと?何を考えているんだウォードッグ!」
「生存本能に忠実なだけだ!」
ウェインはサンダーヘッドに怒鳴り返すと、敵編隊の第2波を叩く。
今度はMig-21ランサーではなくSu-22フィッター。可変翼を使っているため旋回性能が高い。
その途端にF-4Eがスパローを発射。敵機は回避行動を撮る。
そこに20mmバルカンがぶち込まれ、Su-22はきりもみを起こして落ちていく。
「上手いな。さすがベルカ戦争のエースだ。」
レーダーを確認、後方にSu-22を発見。
すぐにウェインはTVCを稼動させてVTOL、多少銃弾が掠ったが敵機は前に出てオーバーシュート。
そこにAM610を発射、また1機撃墜する。
「国籍マーク不明だ・・・どこの隊だ?」
「くそっ、あたらねぇ!」
全然ダヴェンポートは機銃の扱いが下手で、まだあてていない。
「レティクルに収めろ。無理ならミサイルだ!」
「わかってるっての、ウェイン!」
何とか20mm機銃をあてたが撃墜に至らず。逆にバートレット機の後方に着く。
「隊長の後ろに敵が。撃墜します。」
が、丁度そこはナガセのF-5Eの真正面。
AIM-9を撃たれ、敵機が回避行動を取っている間にダヴェンポート機が機銃を当てて撃墜。
「ま、普通の新入りよりは上手いか。」
そんなことを独白した後、ウェインはSu-22をロックオンしてAIM-9を発射。
フレアーを射出するが間に合わず、敵機はミサイルが直撃しへし折れてしまう。
「くっ、落とされた!」
その途端に敵軍の増援が出現・・・Mig-29Kの6機編隊だ。
「すぐ落としてやるよ!」
ヘッドオンでシーハリアーを接近させてアデン30mmを乱射。
曳光弾が風防のすぐ近くを掠めたがダメージはない。逆に敵機は錐揉みを起こして落ちていく。
「追われてるな・・・」
F-5EがMig-29K2機の追撃を受けている。あの番号はダヴェンポートだろう。
「くそっ、ブービー!早く助けやがれ!」
「助けて欲しかったらちゃんとコールサイン呼べっての!」
F-4Eの後ろにいるMig-29Kをウェインが追撃、ガンレンジに持ち込む前にAIM-9を発射する。
「ブービー、ロック野郎を助けてやりな。」
「・・・ったく!世話の焼ける!」
残りのAIM-9を追撃中の敵機にロックオンして発射。
無論、あてるように発射している・・・が1機がミサイルを振り切ってこちらに向かってくる。
「いい度胸だが、終わりだ。」
機首をめぐらせ、レティクルに敵機を捕捉・・・AM610を発射。
ヘッドオンで敵機を撃破。これで3機撃墜・・・残りの3機もナガセとバートレットに撃墜されたようだ。
「敵性航空機全機撃墜を確認・・おい、アラートが鳴ってるぞ。」
敵航空機を全機撃墜したと言うのに、まだアラートがなっている。
どういうことだ・・・と思い、ウェインは海上を見る。
「不審船からだ!気をつけろ!」
その途端にSA-18携帯SAMが発射、ナガセのF-5Eをロックオンして追尾する。
確か、途中で「フレアーを使い切った」とか言っていた・・・回避するのは難しいだろう。
その途端にF-4EがF-5EとSA-18の間に入りミサイルをおびき寄せる。
フレアーを射出、同時に急旋回で回避。ミサイルはどこかに飛んで言ったようだ。
「危なっかしい真似しやがって!」
「まだだ、下にもう1発!」
「何!?」
その途端にF-4Eの右翼にSA-18が命中、きりもみを起こしかけたがF-4Eはすぐに体勢を立て直す。
「隊長!」
「ばかっ!涙声なんか出すんじゃねえ。ちょっくらベイルアウトするだけだ。機体なんざ消耗品、搭乗員が生還すりゃ大勝利だ。」
・・・よくそんなことが言えるな、とウェインは思った。
愛着のある機体を消耗品とあっさりいえるだろうか・・・仮にも十年くらい乗っていたF-4Eを。
まぁ、以前乗っていたF-14Dが好きなら話は別だ。早く変えたいとでも思っているだろうが。
「チヌークの搭乗員にお世話になるとしようか。予備機の手配、頼んだぜ。」
「・・・了解。だが、やることが1つ増えた。」
急激にウェインは機体を降下させ、不審船にAM610を発射。
バルカンを撃ちこまれた敵艦は炎上、爆発を繰り返している。
「緊急事態、緊急事態!全機帰還せよ!」
「救助ヘリがまだです!」
ナガセが強く主張したが、それは2人も同じ意見だ。
「救助隊に任せろ!ユークトバニアが宣戦布告した!基地で燃料と弾薬を補給してセント・ヒューレットに急げ!」
了解、とウェインは返答するとすぐに僚機に無線を入れる。
「全機帰還だ。」
「でも!」
「チヌークはもう発進しているし大丈夫だ。隊長には悪いが・・・大丈夫だろう。不審船も炎上している。」
やむなく、3機はサンド島に帰還することになった。不本意ながら・・・


1045時 CVアドミラル・クズネツォフ(セント・ヒューレット沖)

「・・・いよいよだな。」
ユークトバニア第17航空団第8要撃航空隊・・・ジェラーヴリク隊は発進準備を整えていた。
隊長はセルゲイ。部下はカラエフとケレンスキーの2人・・・機体はSu-27とMig-29、Mig-31の3機編成だ。
いずれも尾翼に白い鶴のエンブレムが描かれている。
「そうですね、隊長。」
「・・・全機撃墜ですか?制空権の確保とか。」
「ああ。」
ケレンスキーの質問にカラエフは答えると、すぐにスロットルを押し倒す。
同時に機体がアフターバーナーをふかし、一気に加速・・・スキージャンプから飛び立っていく。
「発進急げ!」
部下の2機も同時に発進。任務はセント・ヒューレットの制空権確保だ。
念には念を入れて港湾近くにフリゲート艦を配備した完璧な封鎖作戦。
ここで精鋭が多くいる第3艦隊を撃滅し、CVヒューバード、ケストレルの2艦をなんとしても葬る構えだ。

同時刻 セント・ヒューレット軍港
開戦と同時にSu-25などの編隊が襲い掛かり、軍港は壊乱状態に陥っている。
「なんて酷い有様だ!くっ・・・!!」
ヒューバードは早々に甲板に大型爆弾が直撃、発進できたのはメビウス隊とリュート機の4機だけだった。
現在、同艦は飛行甲板が炎上し発進不可能だという。
一方のケストレルは次々に戦闘機を発進させているが発進する前の戦闘機に攻撃を仕掛けられ第3、第4カタパルトが使用不能になっている。
「対空両用砲、撃て!」
次々に高射砲が発射されるが、敵機には殆ど当たっていない。
「メビウス隊は軍港上空を警戒するよ!」
「酷い有様だ。コンベースを俺達が守っているみたいだ。」
メビウス隊の2番機と1番機からそれぞれ通信がきこえてきたが、ここはそれほど大きな軍港でもない。
が、被害状況はこちらのほうが絶望的だろう。もうイージス艦2隻がサンバーンを喰らって轟沈している。
「こいつら・・・っ!!」
Su-25をリュートはロックオン、マジックAAMを発射。
敵機は爆撃体制に入っているが、どうやらミサイルに気づいていない。
直撃して大爆発を引き起こし、海上に落ちていく。
『ナイスキル、マスター・・・華麗に奇襲されたようね。』
「酷い有様だ・・・」
『そうね。味方の様子は醜い有様・・・』
美学を聞いている場合でもないとリュートは内心舌打ちした。
が、舌打ちしている間すらない。次々にSu-25やYak-141F(Yak-141改良タイプ)が襲いかかかってくるのだ。
中にはMig-29KやSu-33といった新鋭機まで混ざっている。
「撃っていいのか!?これは訓練じゃないのか!?」
「ダメだ、味方機が数えるほどしかいない!」
その途端、いきなり対空砲火の射線がこちらに向かってくる。
「味方のラファールだ!味方を撃つな!」
『醜い・・・』
が、対空砲はもう誰でも構わず航空機を撃っているようだ。
訓練不足としかいえない失態。まぁ、いきなりの実戦だから仕方ないだろうが。
「上空敵機多数!上空敵機多数!」
「くっ・・・!」
Su-33を優先して撃破に向かうが、後にYak-141Fが張り付いている。
すぐにリュートは機体を旋回、無理やりな機動でYak-141Fの後につく。
「黙ってろっての!!」
27mm機銃を喰らってYak-141Fは爆発、墜落していく。

「こんなのありかよ・・・!」
『・・・許さない。全部落とす・・・!』
ミラージュ2000Cに乗っているルウ・・・メビウス2はそのままSu-33を追撃する。
かなりミラも怒っている様子だ。
『マジックAAMセット。ロックオン。』
「よし、フォックス・ツー!」
マジックAAMがパイロンから外れ、勢いよく発射される。
Su-33を正確に捕捉、上手く撃墜してくれたようだ。
「僚機がやられた!
「こちらイージス艦ファラガット、艦尾に浸水!」
Su-25の小型爆弾を喰らい、イージス艦1隻が航行不能になっている。
「メビウス2、大丈夫か?後に敵だぞ。」
「ヴィクセン、頼む。」
F-12Dがミラージュ2000Cの背後にいるMig-29Kをロックオン、AIM-9を発射する。
敵機はルウの追撃を諦めF-12Dに格闘戦を挑むようだ。
『数が多すぎる・・・』
「ああ・・・」
港湾施設は甚大なダメージをこうむっている。もうここの停泊は不可能だろう。
オーシア空軍は増援こそ出しているが、そのつど各個撃破されている。
メビウス隊上空以外は殆ど押されていると言っても過言ではない。
「増援が各個撃破されています!現在、サンド島およびジルファルコン、フェザーの3部隊に援軍を要請しました!」
「遅すぎる!くっ・・・!」
ISAFよりもオーシアはさらに国防体制が悪い。こんな敵機動艦隊の侵入を易々と許してしまうのは防衛体制に穴がありすぎるということだ。
だからベルカの台頭を許したようなものだ・・・ルウはそう愚痴りたくなってきた。


続く

あとがき
さっそく開戦。そしてセント・ヒューレット前哨戦。
かなり空戦が白熱しています。のんびりしてる人なんていません。
メビウス1は次でしっかりと活躍します。無論ウォードックことウィンド隊も。
大規模な空戦になりますよ・・・では。



 2006/10/20:あくてぃぶF-15さんから頂きました。
秋元 「Yak……ヤク……ヤーク! 141−−−−−−−−−−−−−−−−−!! 好きなVTOL機ナンバーワンです。身売り? ナンノコトデスカ」
アリス 「……彼女はライトニングIIになりました」

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