ACE COMBAT5 The unsung war〜謀略の破壊者・ラーズグリーズ〜




ACE COMBAT5 The unsung war〜謀略の破壊者・ラーズグリーズ〜
第4章 フクロウの鳴く夜〜サンド島迎撃戦〜

9/27 1922時 サンド島空軍基地

「・・・戻ってこなかったか。結局。」
「チヌーク搭乗員たちも行方不明になったらしい。捕虜になったか死んだな・・・」
ウェインとデミトリ大尉は格納庫で話し合っている。
あのあと、チヌークが救助に向かったが戦闘機に強制着水させられ捕虜にされたらしい。
多分、全員が捕虜になったのだろう・・・
「明日からは・・・ウェイン、君がウォードック・・・ウィンド隊の指揮を執るんだ。以前、FX-10Aに襲撃されて僚機を失ったきもちはわかるが・・・隊長の役目を果せるのは君しか居ない。本土の将校よりも役に立つ。」
「わかってます・・・デミトリ大尉。」
経験や技量から行っても問題なし。そう読んでサンダーヘッドも基地司令を説得してくれたようだ。
石頭だがいいところはある。口げんかは弱いが・・・
そんな時にジュネットが入ってきた。手にビデオカメラを持ちながら。
「失礼ですが、明日からの一番機はウェイン少尉で決まったのですか?本土から士官が来ると聞いてましたが。」
「ああ・・・まぁ、そういうことだろうな。」
「基地司令官の査問は・・・?」
「15年前のナスターシャ少佐との関係を洗いざらい聞いてきたな。俺は何にも知らないが・・・適当に言って帰ってきた。「隊長の行動に不審がないか」って・・・殺すつもりで相手が撃墜してるのに、そりゃないだろ。」
彼のF-4Eはベイルアウトしたあと大爆発を起こし、周辺からは破片しか発見できなかった。
フライトレコーダーも木っ端微塵で、全然わからないから査問したのだろうが。
「なるほど・・・ところで、新しい機体はどうするつもりです?」
「俺は部下の機体を強制するような真似はしたくない・・・ばらばらでも押し通すつもりだ。とりあえず俺はEFタイフーンだが・・・新型のサポート装置を俺の機体に組み込むって条件だ。」
「何故また・・・?」
「俺にもわからない。ま、軍にとどめておきたいのが本音だろ。終わったら傭兵でもやろうかな・・・大国はこりごりだ。」
それは本音だろう・・・ジュネットはそう感じた。
大国だと汚いことばかりで搭乗員が一番迷惑を受ける・・・ベルカ戦争でもそれはしっかりとわかった。
「では・・・次はダヴェンポート少尉に。」
そういい残し、ジュネットは搭乗員待機室に向かう。
「全機整備終わりました・・・あ、ジュネットさんが行ってしまいましたね。」
入れ違いにミストがデミトリに報告に来た。
「もしよければの話だが・・・ウェイン、グリムを部隊に入れてくれないか?」
「何故?」
「3人だけでは何かと不都合も多いだろう。それに・・・彼も飛びたがっている。補習教育は済んでいないが、腕前は君たちの部隊でも充分通用すると思うのだが。」
デミトリ大尉の意見はもっともだ。グリムはなかなか筋がいいのはウェインも知っている。
DACTでは相打ちにまで持ち込むほどで、格闘戦の腕前ならナガセと同等だ。
「考えておきましょう。次の出撃で使いますが・・・今使う機体は?」
「A-4Lスカイホーク。あれで大丈夫じゃないかな?スカーフェイス1も使っていた。」
「大丈夫でしょうね。意外と操縦性は軽快ですし。」
訓練用に1機だけ残されているが、FCSもちゃんと生きている。
操縦性能もいいし、グリムなら扱いこなせるだろう。
その途端にサイレン・・・空襲警報だ。
「上空に敵機!Tu-160!」
「来たか・・・ミスト、行くか。」
「わかりました。」
デミトリがすぐにJAS-39Cに乗り込むのを見て、ウェインも自分の格納庫に向かう。
まだ火の手が回っていない。すぐにシーハリアーFA2のFCSを起動させタキシングを開始する。
フェザー隊の2機もエプロンに出ているようだ。
敵機は小型爆弾をばら撒きながら島を通過。とにかく6機は無事のようだ。
「滑走路から早く離陸するんだ。俺はVTOLで先に行く!」
エンジン出力最大。VTOLでウェインは離陸しTu-160を追撃する。
「タービンの回転があがらねぇ!急げ急げ急げぇ!!」
その途端に友軍のF-4Eが撃墜され、ハンガーに直撃した。
あれは大尉の予備機が格納されているが・・・有効戦力があるだけまだいいだろう。
「これ以上好きにはさせるわけにいかないんでね!」
接近してウェインはAM610を発射。大型爆撃機の装甲を射抜いて爆発させる。
ようやくフェザー隊が離陸、そしてJAS-39Cに続きF-5E2機も離陸を完了したようだ。


「まいったな・・・休む間すらないようだ。」
クラウスはそんなことをぼやきながら前方のMig-21/93をロックオンする。
ヘッドオンでバルカンをぶち込み、撃破。それほど敵の錬度は高くないようだ。
『機体の調子は大丈夫ですか?私が整備したのですが・・・』
『Fantastic!快調よ。さすがは藍色の騎士団ね。』
『そういってもらえると幸いです。行きます!』
JAS-39CがMig-21/93をロックオンし、AIM-9を発射。
上手くミサイルは目標を捕らえ、撃墜。パイロットはベイルアウトしたようだ。
「負けてられないな・・・」
『3時方向にMig-23。』
「さっそくお出ましか。吹き飛んで貰う。」
右に旋回しMig-23とヘッドオン。20mmバルカンを発射。
すれ違うと同時に敵機は錐揉みを起こし、サンド島の司令部近くに墜落した。
「こちらウォードッグ・リーダー、フォード中佐だ。サンド島へアプローチ中。 何が起こっているのか?」
「ウォードック隊は解体された!現在ウィンド隊とフェザー隊で制空任務中!Tu-160を中心とした爆撃機に基地を襲撃されている!」
ウェインが怒鳴りながら通信を入れていると、場違いなほど冷静な声でフォード中佐は無線を入れる。
「フェザー01、滑走路の確保はできそうか?」
『Shut up!気が散るわ!黙ってなさいこのChicken bitch!』
そこまで言うか・・・とクラウスはいいたいのだが仕方ない。
今は制空任務中。後のことはどうでもいい。
「何だと!?着陸しないとこっちが危ない。従え!」
『I kill You!無数の敵機といっしょに屠ってあげるわ!それも今すぐ殺してあげるわ!楽しいショウのはじまりよ!さぁ・・・』
「黙って任務に集中してくれ・・・それと、フォードのおっさん、とっとと援護しろ!その戦闘機は飾り物じゃないんだろ!?」
クラウスはフェメナをたしなめつつ、フォード中佐にすさまじい暴言を吐いている。
この2人、無茶苦茶に危なっかしい存在だろう。
『Shit!黙ってしまったわ・・・』
「あのおっさんはDACTで叩きのめすとして、俺達は空を守ろうか。」
AIM-120をTu-160にロックオン、ミサイル発射。
撃墜したかどうかの確認を後回しにしてSu-21を捕捉、バルカンでしとめる。
「くっ、ハリアーとステルスに何機やられている!?」
「A-4Lが離陸している。これ以上厄介なのを増やすな!」
はっとなりクラウスが下を見ると、そこにいたのはA-4L・・・誰の機体だろうか。

「おい、あのスカイホークは誰だ!?」
ダヴェンポートに言われウェインはようやく気づく。
あの機体は、確かグリム機・・・
「グリムです。整備員を手伝ってハンガーにいました。離陸します!」
「大丈夫か!?補習教育が済んでいないと聞いたんだが・・・」
カーシェは少しグリムと話をしていたが、どうも不安で仕方ないようだ。
「タキシングしている以上集中砲火してくる、もう間に合わない・・・ウィンド隊はグリムの真上を決して空けるな!」
ウェインはすぐに指示を出すが、その前に2機はサンド島上空に向かっている。
言われなくても、最初から護衛するつもりだったのだ。
「A-4だ。6機に手間取っているのにこれ以上上げたら大変だぞ!」
「とっととアダーでぶっ飛ばせ!」
Mig-21/93とMig-23の編隊が一斉にサンド島に向かっていく。
が、攻撃に夢中で目視で後方を確認するのを怠っているようだ。
「わるいが、落ちて貰う!」
1機にAIM-9を発射、もう1機をガンレンジに引き込みAM610を発射。
Mig-23を2機撃破したが、まだMig-21/93が3機向かっている。
ミグ設計局が改良したMig-21。ランサーより高性能とみてかからなければならない。
F-5Eには荷が重い。支援しなければ・・・
「ウィンド01よりインディゴ・ナイトへ。支援願う!」
「了解。藍色の騎士団の実力を見せる。」
早速JAS-39CがAIM-9を発射、Mig-21/93を撃破する。
ウェインは攻撃態勢に入っているMig-21/93をロックオンしAIM-9を2発発射。1機撃墜し1機は回避。
が・・・そこに待ち構えていたのは灰色幽霊。逃れられない。
「スプラッシュ!」
F-23Aがガンキル。Mig-21/93は錐揉みを起こし墜落していく。
「計器類異常なし・・・離陸します!」
A-4Lがようやく離陸。速度を上げてようやく飛び上がった。
そして、シーハリアーFA2の後ろにつく。
「こちらこちらグリム一等空士、コールサインは「アーチャー」。ウィンド隊の指揮下に入ります!」
「4番機を頼む・・・と言っても、自由戦闘だ。俺を落としたように敵機を落としてみろ。」
すると・・・空中退避していた中佐から連絡が入る。機体はF/A-18Eだ。
「こちらウォードッグ・リーダー。サンド島、燃料がない。着陸許可を求める。」
「空襲を受けている。それをわかっているのか!?」
デミトリ大尉が文句を言っても、フォード中佐は聞き入れない。
「上空の友軍機は着陸を援護せよ。」
「阿呆が!無茶言うな!」
ダヴェンポートが不満を爆発させると同時に、クラウス機からもかなりの不満が来た。
「おっさん、いまの状況をしっかりと見ろ!いつ敵機が来るかわからないんだぞ!」
『Fuck you!あんたなんか落ちてしまいなさいこのBastard!』
そこまで言うのか・・・とウェインは思ったがそれくらい言っても構わないだろう。
「・・・クラウス大尉にダヴェンポート少尉だな。」
「ああ、そうだがどうしたんだ!?」
「陸上で叱責して・・・」
その途端、いきなり彼のF/A-18Eが爆発してしまった。
AA-11が直撃してしまったようだ。
「長ったらしい演説聴いてるつもりもないんでね。」
「何・・・?」
敵増援の航空隊、機影はF/A-18Cに酷似しているがカナードを搭載している。
しかも6機編隊、カラーは緑色・・・
「グリューン1より各機へ。射出装置をグリーンにしろ。オーシアの雑魚どもをぶっ飛ばす。」
『一気に決めるよ。あんなの、すぐにぶっ飛ばしてあげる!』
あれは誰が見ても間違えない・・・円卓でマールと何度も死闘を演じたベルカ空軍第8師団の航空隊・・・グリューン隊だ。
「何故こんなところにグリューンが!?」
一番驚いているのはデミトリ大尉だが・・・容赦なく彼らはAA-11を発射してきた。
どうやら、向こうのミサイルを搭載できるように改造されているようだ。
「こいつら何だよ!?どっから出てきたんだ!?」
ダヴェンポートも驚いているが、容赦なくF/A-18Cyが後に張り付いてくる。
ウェインはすぐに支援に向かい、AIM-9を発射するが・・・あっさりとチャフ・フレアーでかわされてしまう。
「なかなかの腕前だ・・・ロックオンしても気は抜くな!」
その途端にミサイルアラート、ウェインは機体を回避させる。
が・・・すぐに逆方向に旋回。機体背面を曳光弾が駆け抜けていく。
「外したか!だが終わりと思うな!」
後にF/A-18Cy、ウェインは急激に旋回したがまだ引っ付いてくる。
ハリアーも機動性能は高いほうだが、難なくついてくる。
「・・・騙してやるか。」
TVCを稼動させVTOL。敵機がオーバーシュートしたところにAM610を発射。
が・・・敵機は左旋回で交わしてしまったようだ。

「楽しましてくれんじゃねぇの。なかなか。」
ベルンハルトはF-22Aを追撃、ガンレンジに持ち込んだが機銃がなかなかあたらない。
相手もそれだけ腕前がいいのだろう。
『敵機はMLS3機、全機二次覚醒終えてるタイプ。目の前のラプターも。』
「マールよりは弱いけどよ、辛い相手だ!」
なかなか攻撃に入ってくれない。むしろ精一杯逃げている。
こういう相手はベルンハルトは苦手だ。マールやフォルクも徹底的に責めてくるタイプだからすきなのだが。
『追いつけないのかしら?グリューン隊の隊長とあろう人が。』
『逃げてるくせに高飛車なんてずいぶん余裕ね。』
クーナの口調が悪くなったが・・・ベルンハルトは気にしていない。
むしろ、相手を見つけて喜んでいる・・これほどの相手を。
「貰うぞ!」
準TVC最大角度、そこでGSh-30-1を発射。
敵機の尾翼を掠めた程度で致命傷ではない。相手も強い。
『マスター、後にA-4!ガンレンジに入ってる!』
「生意気だ、コイツ!」
アフターバーナーを点火して振り切り、逆にA-4Lの背後に回る。
もう一度GSh-30-1を発射、今度はしっかりと当たったが致命傷でもない。
『後にJAS-39C!』
「藍色騎士団長さんよ、今度は敵か!?」
TVC最大角度で振り切ろうとしたが、JAS-39Cも張り付いてくる。
さすが藍色の騎士団長、隙がない上に空戦機動も鋭い。
「ちっ・・・!」
機体が損傷。27mm機銃を喰らったようだ。
構わずにベルンハルトは機体を減速させ、オーバーシュートさせる。
『今回は敵です・・・皮肉なものですね。』
『落とすことに躊躇しないよ!』
JAS-39CめがけF/A-18CyがGSh-30-1を発射するが、交わされてしまう。
多少掠めた程度ならダメージにもならない。
「隊長、燃料が・・・」
「ちっ!」
空中給油機を回して貰うのは帰り。もう燃料がつきかけている。
やむなくベルンハルトは撤退。それに部下の5機も続く。

「終わった・・・」
敵エース部隊との交戦でウェインもほかのメンバーも疲れ果ててしまった。
やれやれと思ったが・・・グリューン隊がなぜここにいるのかという疑問は晴れない。
「作戦終了、全機帰還せよ。」


9/28 0800時 サンド島空軍基地

「・・・早速報道班員の辞令が来た・・・ハミルトン大尉に感謝しなくては。
ジュネットはレポートをすぐにまとめ始め、カメラを近くに置いておく。
「17時間で主要軍港を襲撃する計画・・・完全に戦争の主導権はユークに奪われた・・・と。」
レポートをまとめ終え、カメラを持ち搭乗員待機室に向かう。
早速写真を1枚。そしてメモに書き加える。
「搭乗員室のフェメナ・・・一応少尉。空戦中では相当量の毒舌を吐くらしい。マスターのクラウス大尉とは上手く行っている様子・・・と。」
発見される前に他のターゲットを写す・・・今度はエイリだ。
「エイリ・・・階級は中尉。高飛車でフェメナのライバル。何をしているか良くわからないと・・・」
何を書いているんだとジュネットは思い、まともにナガセ少尉とカーシェ中尉を撮ってキャプションをつけると自室に戻っていく。
「・・・私に書く記事があるとすれば、彼らのことなのかもしれない。きっとそうなのだろう・・・」
MLS部隊とウィンド隊を中心にした記事。それもまたいいかもしれない。
ジュネットは当分ネタには困らないと思い、キャプションを考えながら自室に戻っていく。

続く


あとがき
なんかフォード中佐がいつも雑魚に落とされているため今回はグリューンに撃墜です。合掌。
で、グリムがA-4Lに乗ってきたのは・・・なんとなくです。
ACE2以外出番のない彼女に日の目を見せたいだけです。
さっそくフェメナが暴言はきまくりです。マスターのクラウスもいっしょに。
次回は機体を交換して、第3艦隊を守ります。
ACEX発売決定記念として架空機体が登場するかも・・・?



 2006/11/12:あくてぃぶF-15さんから頂きました。
秋元 「ああ〜、離陸しようとするグリム機を攻撃しまくった記憶があります。止めろといわれたかどうかは忘れましたが(ぉ」
アリス 「……フェメナさんの暴言は相変わらず。でも、そこが彼女らしいです。」

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