ACE COMBAT5 The unsung war〜謀略の破壊者・ラーズグリーズ〜




ACE COMBAT5 The unsung war〜謀略の破壊者・ラーズグリーズ〜
第16章 エネミーライン〜グルビナ地方捜索〜

11/18 0530時 サンド島空軍基地

特別に今回、デミトリ大尉がウィンド隊に加わり作戦を遂行する。
内容は「機体にビーコンを搭載したからこれでナガセ大尉以下5名を探せ」というもの。
ブリーフィングが終わると早速全員が格納庫に向かい、スクランブル・・・すぐにでも探しに行きたいようだ。
出撃命令などお構いなし。途中でKC-10の給油を受けて向かうのだ。
「さ、行くぞ!」
「ウィンド01、離陸を許可する。」
EFタイフーンが真っ先に離陸、その後ろにJAS-39Cが続く。
武装はミーティア4本とAIM-132が8本、対戦車バルカンつきのあらゆる局面に対応可能な装備だ。
JAS-39Cにはミーティア8本とAIM-132を4本、F-3にはAAM-5を4本とAAM-4を8本の制空装備だ。
さらに、タイフーンなどには新型の妨害装置が搭載されたらしい。


0730時 グルビナ地方T管区
『早く探し出すです・・・ビーコンとシステム機が頼みの綱です。』
「ああ・・・ウィンド隊自由戦闘!エンゲージ!」
EFタイフーンが中心の編隊が分散、交戦を開始する。
敵はMi-26やKa-51などのヘリ、挙句の果てにチョールヌイ・オリョールまで繰り出している。
何があると思っているのだろうか・・・?
おまけにこの近辺に気球型ジャマーまで展開させビーコンを使えなくさせている。
「おいおい、このビーコンぜんぜん作動しねぇんだけどどうしたんだ?」
ダヴェンポートがぜんぜん作動しないビーコンにいらいらしているようだ。
「ノイズジャマーが周囲に配置されている。機銃で破壊してビーコンを回復させるんだ。」
どうやら、ラーズグリーズをどうしても捕虜にしたいらしい。まぁ、それはそれで構わない。
ノイズジャマーを確認しウェインは27mm機銃を発射・・・爆発させる。
が、敵機は破壊されまいと積極的に空戦を仕掛けてくるのだ。
敵機はSu-36フラウンダー。クローズド・カップル・デルタの攻撃機で本来はSu-37と命名されるはずが、Su-37フランカーEの採用により名称変更された機体だ。
対空、対地両面で活躍できる機体。侮ってかかると痛い目にあいそうだ。
「行くか・・・!」
ヘッドオンで2機とすれ違うが、すでに1機はマウザー27mmで射抜いている。
急激にカナードを傾けて反転、後ろに回りこんでロックオン。この距離ならマウザーで十分。
「ま、俺に出会ったことを不運に思うんだな。」
垂直尾翼とエンジンに狙いを定めて発射。敵機を撃墜・・・ベイルアウトを確認。
これくらいなんでもない。まだいける。
『距離3100、方位395にジャマー確認です。』
「本当に邪魔な奴等だ。」
その途端にあちこちから笑い声が聞こえていたが・・・洒落になってしまったようだ。
半分は狙っている。だが、これほどとは思わなかったのも事実。
「隊長、冗談は後回しにしてください!」
「解ってる、グリム・・・さ、次行くぞ。」
ジャマーを狙ってマウザー27mmを連射。爆発させる。
数もさほど多くなく・・・ビーコンもだいぶ効くようになってきた。
「感度が上がっているぞ!ジャマーをぶっ壊してやがる!」
「空軍は何をしているんだ!?早くジャマー破壊を妨害しろ!」
「何をしているんだといわれても俺達にどうにもできるか!相手はラーズグリーズの凶風だぞ!?」
ラーズグリーズの凶風。全ての者に死を平等に与える恐怖の風というわけだ。
たいそうな名前・・・とウェインは思いつつも、次の編隊をロックオン。
『ミーティアAAMセットです。Su-36編隊にロックオン。』
「よし、フォックス・スリー!」
だいぶリズもウェインの癖がわかってきたようだ。
「・・・気が利くな、リズ。礼を言いたい。」
『あ・・・そ、そんなつもりじゃないです。』
「別に気にするな。行くぞ!」
ミーティアAAMを2本発射。高速でSu-36に向かい命中する。
ベイルアウトは確認できない・・・が、少しずつナガセのいる位置に近づいているはずだ。
センサーもかなり反応がいいのだ。
「このあたりだ。ガーディアン隊、そろそろ・・・」
その途端に無線からノイズ・・・ジャマーだろうか?
『ジャマーです!トーネードECRが上に!』
「おいおい、こんなときに間の悪い奴め!」
とにかく、まずは撃墜するのが先決。上昇を仕掛けて敵機の底面から接近。
この位置は昔からどの機体でも弱点の位置だ。
ガンレンジまで接近、マウザー27mmを発射・・・撃墜する。
「・・・ベルカ国籍!?」
機体のカラーも国籍も、ベルカ軍機そのものだ。
だいたい、ユークならSu-24かSu-34を改造した電子戦機を使う。オーシアはE/A-18GかE/A-6Bだ。
「ちっ、俺を相手にやるじゃないか!」
その途端にクラウスからの無線・・・敵エース部隊が到来したようだ。
「また出会ったな、ウィンド隊とフェザー隊・・・」
「グリューン!?」
F/A-18Cyを駆るエース部隊、グリューン隊が到来したのだ。
「アーチャーとチョッパーはヘリの護衛だ。俺とインディゴ・ナイトが敵エースを叩く!」
「了解!」
「わかった・・・行くぞ。」
JAS-39CがEFタイフーンと合流、敵エースとの距離を縮め戦闘に入る。

「来たな化け物エース部隊。」
「ここで葬ってやらぁ!覚悟しとけ!」
部下は血気にはやって突撃していくが・・・十分奴らも強い。
打ち落とされるなよとベルンハルトはつぶやくと、増援のF-23Aを叩く。
『私が撃墜するよ!』
『Shut up!打ち落とせると思わないことね!』
ヘッドオンでAA-11を発射、敵もAIM-9を発射してブレイク。
互いにミサイルは当たらない・・・すぐにベルンハルトが急旋回させるとF-23Aも同じ機動で向かってきた。
バルカンすら撃てず、とっさに回避・・・TVCとカナード、尾翼を最大に傾けて急激に向きを変える。
目の前にF-23A・・・GSh-30-1をセット、発射するが命中せず。
敵機もたくみに機体を動かし、機銃の射線を交わしているようだ。
『気が乗りませんけど、そんなこと言ってられませんわ!』
「もらうぞ!」
後ろにF-22A、すぐに右旋回してバルカンの射線をかわす。
この程度で落ちるわけにも行かない。急激にTVCを傾けラプターの後ろに回りこむ。
すると、ベルンヘルトはいきなり音楽をかけ始める・・・曲目は『Farbanti』だ。
「さーて、俺も本気出さないと勝てなさそうな相手だ。ベルカンエースはここからが本領発揮だ!」
『マスターに気合が入ったみたい。死ぬ前に撤退したら?』
『Fackin' Belkan!引くわけには行かないのよ!』
ヘッドオンでF-23Aが接近、こっちから先にAA-11を発射。
敵機はAIM-9でAA-11を迎撃。するとオーシア側の通信が聞こえてきた。
「よし、護衛機つきでヘリを回す!行くぞ!」
CVケストレルの航空隊がヘリつきで登場。まぁ、奴らなどほうっておけばいい。
すると、奴らが来た・・・風を意匠化したエンブレムの戦闘機・・・ラーズグリーズの凶風が2機。
6対6の同数格闘戦。ベルンハルトは負ける気がしない。
「上空を味方機が・・・?あ・・ブレイズ!」
「あんたらのお姫様は気づいたようだな。」
F-3Aを追撃。制空装備での出撃らしく大量のミサイルを装備している。
システム機ですらないようだが、その実力を計るにはちょうどいい。
「ウィンドの3番機、相手してやらぁ!」
「っておい!何で追いかけてきてるんだよ!?」
「ふくろうはしつこい性格ってわけだ!逃さねぇよ!」
軽口ばかり叩いているが、機動はなかなか鋭い。
JFシステム機と同等だろうか・・・それ以上だろう。
「手間を取らせやがって・・・俺が相手になる!」
『チョッパーも頼りないじゃない・・・落とすです。』
EFタイフーンがヘッドオンで向かってくる・・・対戦車バルカン装備のこいつだ。
こいつを撃ち落せば、間違いなく敵の戦意が落ちる。
『私を落とすなんて100年早いよ!それまで待たせてあげないけど!』
『生意気です!15年前の遺物は黙って落ちろです!』
ヘッドオンでこっちはGSh-30-1を連射、敵機もAM610対戦車バルカンを乱射したがはずす。
すぐにループして反転。後ろに付く。
「おいおいどーしたぁ?そんな程度じゃ話になんねーぞ!」
「挑発に乗る気はない。撃ち落せないなら落とせませんといってみろ!」
互いにロールしつつ、綺麗な曲線を描きながら浅海。
その途端にEFタイフーンが急激に機首を上げてきた・・・コブラ機動か。
が・・・すこしその機体ではつらいはずだ。すぐにベルンハルト機は機首を下げて急降下する。
そして急激に機首上げ・・・AA-11を発射。これなら逃れられまい。
「ちっ!」
EFタイフーンが速度を生かして逃げて・・・黒い霧のようなものを射出する。
AA-11はその方向に吸い寄せられてしまう・・・新型の妨害装置だろうか?
「俺と同じ戦術か・・・面白ぇ!」

「・・・強いな・・・ちっ!」
フレアーの代わりに入れられた新型の妨害装置が働かなければ、今頃リズもろともぶっ飛んでいただろう。
それはとにかく、無茶苦茶に敵が強すぎる。
グリューン隊・・・サンド島以来の強敵だ。
『強いです・・・本物のグリューン隊と言うことはあるです・・・』
リズも疲れている・・・その途端に敵機はAA-10を発射・・・セミアクティブだ。
あいつほどの腕前があれば、確実に命中させてくるだろう。
「ちっ・・・どこまでも追うなら、どこまでも逃げ切ってやる!」
機首を下げて急降下、アフターバーナー稼動。
そして大回りに旋回するとF/A-18Cyとの距離を置く。
「ミサイルからは逃れらんねぇぞ!」
AA-10が追撃、ウェインはすぐに機体を旋回させてF/A-18Cyとヘッドオン。
AIM-132をAA-10に撃ちこみ、空中で爆発させる。
同時にミーティアを発射・・・このままヘッドオンで迎え撃つつもりだ。
「やんじゃねぇの!バルキリーのお気に入りが!」
「・・・来い!」
ミーティアAAMはあっさりとチャフで回避され、このままヘッドオンでEFタイフーンとF/A-18Cyが向かう。
AIM-132を発射、敵機もAA-11を発射する・・・同時に近接信管が働き爆発。
爆発をロールで回避、目の前にF/A-18Cy、距離2000!
「落ちろ、凶風!!」
「・・・ここで決着だ!」
無意識のうちにマウザー27mmのトリガーに手をかけて発射、敵機もGSh-30-1を連射。
機銃の発射音と同時にこちらの機体を30mm銃弾が削っているのがはっきりと聞こえる。
敵機はエンジンを損傷・・・こっちも右エンジンの出力が上がらない。あたったのだろうか。
「・・・ちっ!撤退だ!」
「了解!」
よほどエンジンへのダメージが大きいのだろう、ベルンハルト機は両方のエンジンから煙を吹いて離脱する。
カナードもはじけ飛んだほどの損傷・・・こっちの勝ち。まだウェイン機は戦う余力を残している。
「終わった、か・・・」
『終わったです・・・』
グリューン隊、撤退・・・何とか勝ったと言ってもいいだろう。
すると、CH-53Eが目標ポイントに到着した。こいつらを護衛しなければナガセは救えない。
「護衛するぞ!続け!」
「了解!」
ナガセを収容、あとは作戦空域を脱出するだけ。
敵戦闘機の襲撃もなく、ようやく脱出できる・・・気の抜けない任務はようやく終了した。


サンド島空軍基地 1300時

「・・・だいぶ歓迎されてたみたいだな。が・・・」
ウェインはふくとため息をつき、ナガセを見据える。
その表情は真剣そのもの。決して浮かれているわけでもない。
「隊長、すみません・・・」
「・・・あの高度は危険だ。ましてや吹雪でレーダーも利きにくい・・・空戦のときは空戦だけに集中してほしいんだ。他のことに気が行くと、今日のようなミスを犯す。」
もう少し高度があれば簡単に回避できたミサイル・・・すぐ喰らったのは「敵がいない」と油断してしまったのと、バートレット大尉が気がかかりだったから低空を飛んでいたこと。
「・・・次はない。ま・・・辛気臭い話は後だ。生還できたプレゼントだ。」
テーブルに置かれていた小包を、ウェインはナガセに手渡す。
さすがに、これ以上ウェインもやりたくなかったのだろう。
「隊長・・・?」
「2番機、これからも頼む。それと・・・上手かったな。陸戦の腕前。」
ナガセはあの時、ユーク兵2人を捕虜にしたが・・・その結果敵軍の主力配置がわかったのだ。
偶然とはいえ、やはりお手柄だろうか。
「これからも頼む。ウィンド02。」
2番機は彼女しかいない。ウェインははっきりとそれを知っている。
が・・・リズが終始こちらをにらんでいたのはどうかと思ったが・・・
「やれやれだ・・・」
やきもち・・・だろうか?まぁ、それは後で考えてもいい。
ウェインは今日の主役をひっぱってきて、生還したという喜びにふけることにした・・・

敵軍がジラーチ砂漠に集結しているとの情報を得たオーシア軍は、2個師団を残し主力をクルイーク要塞へと転進させる。
冬が本格的になる前にクルイーク要塞を陥落させ、シーニグラードまで電撃戦を行うつもりだ。
ウィンド隊も、いずれ前線の空軍基地に向かうのだろうか・・・?

続く

あとがき
短くまとめましたがこの任務はあまり思い入れもないためこんな結果に・・・
まぁ、それはいいとして次回は一気にJourney Homeで。
なぜといわれれば・・・片羽を筆頭に0編、5編のエースが一同に会して空戦をするのですから。
これを書きたくないなんて言えません・・・ええ。
では!



 2007/03/07あくてぃぶF-15さんから頂きました。
秋元 「火事場の馬鹿力と言うのでしょうか、ナガセTUEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEE!! 状態でしたね、あれは」
アリス 「……生存本能」

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