ACE COMBAT 04〜shattered skies〜




ACE COMBAT 04〜shattered skies〜
受け継がれるACEたちの記憶

第1話 SITTING DOCK−張子の基地−

2004年9月19日 12:00 ISAF空軍ノースポイント基地
現在、この基地は再編成されたIASF空軍の部隊が配備されているが、そのほとんどが骨頂品であるF−5Aフリーダムファイターである
F−5AはIASF海軍が用いているF−4BファントムUと共に大ベストセラーとなった戦闘機である
だが、両機ともベルカ戦争で登場した後継機であるF−5EタイガーU、F−4EファントムUの配備が進み、老朽化による退役が進んでいる
おそらくオーバーホールになって使えなくなったものを引っ張り出して来たのだろう
その中でも目立つのが再結成されたベルカ戦争伝説のガルム隊のF−15C2機とISAFの次期主力機の一つであるF−22Aラプター2機だ

「い、いきなり新人にラプターを回してくるなんて…」

「それだけ僕らが期待されているってことじゃないかな?」

そう呟くのは一ヶ月前にISAF空軍学校を次席で卒業したユウカ=キリサメと主席で卒業したアヤト=キリサメだ
ユウイチが円卓の鬼神と知れてからその子である彼らに掛けられる期待と注目は多い
彼らがラプターと出会ったのは卒業して配備されたばかりの約1ヶ月前だ
そして、今日まで充分な訓練も積んできた
その近くでは息子と娘の姿をユウイチとラリー、そしてラリーのパートナーである精神生命体ソフィアが見守っている

「あいつらもいよいよ初陣か…」

「お前が手ほどきしたから実力はわかっているが…ソフィア?」

「はい。アヤト君の機体から蒼晶石の鼓動を感じます」

つまり、アヤトのラプターはMLシステム機ということになる
彼自身もラプターにセレスティンという名前と付けている
これからこの戦争を戦っていく愛機なのだから名前くらいは付けてあげないという彼の考えある

同じ頃
ノースポイント港に停泊するオーシア国防海軍第3艦隊所属の空母ケストレルにもIASF空軍から出向という形で招かれた新人パイロット2名が居た
ケストレルの主力はF−14Aトムキャットが15機とオーシア海軍最新鋭艦上戦闘機のSu−37okフランカー・ゼロが30機、最新鋭の艦上攻撃機であるSu−34okアサルトフランカーが20機だ
その新人パイロット2名とは1年前に孤児院を破壊されて空軍学校に入ったコウ=カマトとトリイ=ハヤト共に17歳で少尉である
彼らはまず、艦橋に赴いて着任の挨拶をすることになった

「ISAF空軍所属のコウ=カマト少尉です」

「同じく、ハヤト=トリイ少尉です」

「君たちがそうか…私はこの空母ケストレルの艦長であるニコラル=A=アンダーセンだ。よろしく頼む」

アンダーセンはベルカ戦争のときは第3艦隊の参謀として活躍した人物であり、オーシア海軍内では名艦長と呼ばれている存在だ
だが、何故新人である自分たちがオーシアの艦に出向するということをいまいち理解できていないのはコウたちの方だ
そこへ、彼の副官と思われる人物が声を発した

「自分は副艦長のショウヘイ=フジマだ。君達に来てもらったの他でもない…わが国で開発されたSu−37okの289号機と290号機のパイロットを務めてもらいたい」

「自分たちが…でありますか?」

フジマの言葉にコウはなおさら疑問に駆られる
オーシアにもジャック=バートレットやタクト=シイナなどの腕に立つパイロットは山ほど居るはずだ
それなら新人である自分たちでなく、そういったパイロットに回すべきではないか…と

「オーシアにも腕に立つパイロットは大勢居るんだろう? 何だって俺たちに…?」

ハヤトが彼よりも早くその疑問を口にした

「ISAFとの交換条件だ。第3艦隊は援護する代わりに何人かそちらの出身パイロットにゼロを使わせろと言ってきたのでな」

なるほどとコウは納得する
それなら自分たちが選ばれても不思議ではない
彼とハヤトはアヤト、ユウカとは同期で彼らに次ぐ成績で卒業した人物であり、空軍学校始まって以来の優秀な4人と言われたほどだ

「詳しい話は整備長のトモナリ=サトウに行って聞いてくれ」

アンダーセンはそう告げると2人は敬礼をして艦長室を後にした


ケストレル甲板
艦上には真新しい濃灰と濃青の2機のSu−37okフランカー・ゼロが並べられている
それを眺めているのが整備長のトモナリ=サトウだ

「へぇ、こいつが新入りのゼロ達か。なかなかいい色してやがる。と、パイロットは……」

ISAFの援軍として駆けつけたケストレルはいつでも戦闘機を発進できるようにしておかなければならない状況であり、この2機も例外ではなかった
だが、現在はオーシアから到着する直前にエルジア軍の無敵艦隊と称されるエイギル艦隊と交戦したため、稼動できるのはケストレル所属の第7空母航空団第206戦術攻撃航空隊の所属のマーカス=スノー中尉の機体を含むF−14Aが2機とSu−37okが3機である
トモナリは辺りを見回してコウとハヤトをじっと見る
見慣れない奴さからこそ、彼らがこの2機のパイロットだろうと確信する

「あいつらか…」

彼はそのまま2人の方へ向かうと言う

「ようこそケストレルへ。俺はケストレル所属の総合整備長、トモナリ=サトウだ。お? お前らも少尉か、よろしくな」

「コウ=カマトです。よろしく」

「ハヤト=トリイだ。よろしく頼むぜ」

そう言葉を交わして2人はトモナリと握手をする

「コウって言ったか? 敬語はいらないぜ。ところでお前のフランカー・ゼロ、綺麗な灰色だな。名前はあるのかい?」

「名前……?」

17歳のコウたちは少し考える
今目の前にある新型フランカーは、この先俺と共に空を飛び続ける、言わば苦楽を共にする相棒であり、エルジアからユージア大陸を開放するためには戦闘回数はかなりのものとなるだろう
戦闘中はコウの命はゼロに掛かってくるが、彼は自分の肉親や仲間を奪った兵器が憎い
だが、信用する相棒を憎むことなど彼にはできない
そして、この機体にはどういう理由か、ただの兵器であってのほしくないと思い、美しい機体名を与えることにした

「ルナ……Su−37okフランカー・ゼロ『ルナ』だ」

「ほう……ルナ、ね。月か、いい名前だな。きっとこのゼロも喜んでるぞ。お前さんは決まったか?」

トモナリは話をハヤトに振る
どうやら、彼も名前を決めたらしく口を開いた

「カタリーナだ…Su−37okフランカー・ゼロ『カタリーナ』で決まりだ」

「いいと思うぜ。コイツもルナ同様に喜んでるだろう…」

トモナリはそう呟くとあることを思い出したかのように言う

「そうだ…こいつらには特殊なブラックボックスが積んである…何が起こるかは……まあ、お楽しみにしておこう」

「「???」」

彼の言葉に首を傾げる2人
この時、彼らはこれからの相棒と運命的な出会いを果たした


約2時間後に14:05
ノースポイント基地は緊迫した空気に包まれていた
先程、エルジアの工作員に早期警戒レーダーが破壊され、爆撃機の侵入を許したようだ
ブリーフィングルームではガルム小隊の2名とアヤトとユウカが集められた

「敵は15分後にアレンフォート飛行場上空を通過、それを爆撃したのちノースポイントへ向かうつもりらしい。我が軍の防空火力は脆弱で、総司令部は張り子の基地も同然だ。ニューフィールド島を通過する前にすべての爆撃機を撃墜し、爆撃機の侵入を絶対に阻止せよ。諸君らはノースポイント防衛線の先陣だ。ISAFの延命に全力を尽くしてもらいたい」

つまり、ここで負ければ絶体絶命というわけだ
さらに、基地の司令官は悪いニュースも告げる

「なお、ここ数日の出撃で無理が祟ったのか…基地のF−5AやF−4Bのほとんどが発進不可能な状態だ。ケストレルの方も前日の戦闘でほとんどの艦載機がまだ整備が終わってない状況だ。諸君らの活躍に期待している」

その言葉にユウイチたちは敬礼をし、格納庫に向かう
アヤトは自分の機体であるF−22Aラプター・セレスティンに飛び乗ると呟く

「今日からよろしく、セレス…僕らの初陣だ」

滑走路には既にガルム隊のF−15Cが飛び立っており、次はアヤトとユウカの番だ
彼は姉の機体に通信を繋ぐ

「大丈夫? 姉さん?」

「う、うん…初陣だから緊張しているだけよ…」

いくら士官学校主席と次席とは言え、まだ19歳だ
緊張するなというほうが無理だ
機体のチェックも終了し、いよいよ離陸態勢に入る
バーナーが火を噴き、2機は加速していき大空に舞い上がった


空母ケストレルにもその一方は届いていた
発進可能な機体がカタパルトに固定されていく

「ちっ…エイギル艦隊との交戦でほとんどが整備、修理中か…」

F−14A部隊を率いるマーカス=スノー中尉は前日のエルジア艦隊との交戦を思い出して呟く
幸いにもこちらに撃墜機は出なかったが、損傷を負った機体は多かった

「出撃できる機体はこちらが2機、フランカーの方は怜に加えてISAF新人の2名か…」

味方の数を把握すると彼は自身のトムキャットを発進させる
一方で配備早々出撃となるコウたちはお互いに通信で声を交わしている

「いよいよ敵さん、本気でISAFを潰す気だな」

「ノースポイントに敵が迫っているということはリグリー基地からの攻撃だな」

リグリーはノースポイントにもっとも近い基地であり、最近はエルジアの爆撃機が集結中らしい
一気にISAFを潰すという目的のために
そこへ別の機体から通信が入る

「あなた達ね? 今回配属された新人は?」

「あの、あなたは?」

どうやら3番カタパルトで発進を待つ黒いSu−37okからの通信であり声を聞く限り、少し年上の女性だろう

「始めまして、怜と申します。形式的にはあなた達の上官ということになります。パーソナルネームはブラック・レイ、タックネームはテンペストです」

「了解しました。自分はコウ=カマト少尉です」

「こっちもだぜ。俺はハヤト=トリイだ」

怜と名乗った女性パイロットに彼らは返事をする
これから共に戦う仲になるのだから当然だろう
発進準備が整ったのか作業員から通信が入る

「カタパルト・コンプリート!」

「了解。テンペスト、行きます」

3番カタパルトからSu−37okフランカー・ゼロ・ブラック・レイが飛び立つ
そして、1番、2番カタパルトからもゼロ・ルナとカタリーナも準備が整った

「エルジアは許さない…ゼロ・ルナ、行きます」

「ゼロ・カタリーナ、発進するぜ!!」

彼らがそう宣言すると2機はカタパルトから打ち出された
その様子を見守っていたアンダーセンにフジマが呟く

「あの2人はルナとカタリーナを受け入れてくれるでしょうか?」

「判らん……だが、怜君とノースポイントに居るソフィア君が居れば大丈夫でしょう」

空に飛び立ち、ニューフィールド島上空に向かって飛行する3機のフランカー・ゼロを見送りながら彼らはこれから忙しくなると確信した


14:30 ニューフィールド島上空
迎撃に舞い上がった陸上組と空母組は同島のアレンフォート飛行場から飛び立った迎撃機と合流し、敵爆撃機部隊の後方に付いていた
アレンフォート基地の部隊はF−5AとF−4Bがそれぞれ2機ずつであり、この基地には最低限の戦力しか置いていなかったようだ
フリーダムファイターはAIM−9サイドワインダーに加えてAIM−9Xサイドワインダー改がそれぞれ2発ずつ
ファントムUはサイドワインダーとAIM−7スパローを翼下パイロンに4本ずつ装備した空戦迎撃用の装備である
合流を完了したアヤトたちに上空のE−767から通信が入った

「こちら管制機スカイ・アイ、聞こえるか?」

「聞こえます。昔、父さんが世話になったそうですね?」

「父さん…?」

いきなりの返答にスカイ・アイは戸惑うが、そこへユウイチが割り込む

「なんだ? まだ現役なのか? スカイ・アイ?」

「その声はユウイチか!! 久しぶりだな……察するに、メビウス1は君の息子、シリウス1は娘か」

「メビウス1?」「シリウス1?」

聞き慣れないコールサインにアヤトとユウカは首を傾げる
話を戻すようにスカイ・アイが言う

「アヤト君のコールサインは「メビウス1」、ユウカ君は「シリウス1」だ。あと、ケストレル配属の新人たちにもコールサインが用意されている」

「俺達にもか?」

通信にハヤトが入る
スカイ・アイは頷きながら答える

「うむ。コウ君は「キメラ」、ハヤト君は「オクトだ」

「キメラ、了解」

「なんか…タコっぽいけど…まっ、いっか。オクト、了解したぜ」

コウたちもコールサインの件を承諾するとスカイ・アイはいよいよ本題に入る

「貴機らはこちらの管制下に入った。まもなく爆撃機が見える、全機撃墜せよ。今日は俺の誕生日だ。勝利をプレゼントしてくれ!! 敵さんにガルムとISAF士官学校四天王の恐ろしさを見せてやれ!!」

ISAF士官学校四天王とは成績がずば抜けて優秀だった上位4人のアヤト、ユウカ、コウ、ハヤトのことである
やがて前方に敵爆撃機部隊が確認できる
レーダーで判る限りだと識別はF−4EファントムUとMIG−21disフィッシュベット、Tu−95ベアのようだ
数もかなり居る

「各機へ、逃がすなよ。今日でISAFを潰させるわけにはいかない」

「向こうの言うとおりだ。各機、自由戦闘!!」

ユウイチとスノーの指示が出され、全機が護衛機と爆撃機に襲い掛かる
その中で飛びぬけたのが3機のSu−37okフランカー・ゼロだ

「ISAFの機体と性能が段違いだぜ」

「はしゃぐな。オクト…」

「2人とも、来るわよ」

はしゃぐハヤトを抑えるコウに怜が指摘する
前方からこちらの接近を感知したフィッシュベット4機が向かってきた
3人はそれぞれ敵機をロックオンすると長距離AAMであるR−37のトリガーに手を掛けた

「キメラ、フォックス1!!」

「オクト、フォックス1!!」

「テンペスト、フォックス1!!」

ルナとカタリーナからは1発ずつ、レイからは2発がそれぞれ発射され、フィッシュベットを機種部分から食い破った
その様子を見ていたラリーにソフィアが何かを感じ取ったらしく言う

『あの黒いフランカー…私と同じです』

「つまり、オーシアもMLシステム機の実用化に成功したということか」

彼はそう確信し、後方から追いかけてくるF−4Eを振り切るとそのまま後方に回り込んでAIM−120を発射する
アムラームを振り切れなかった敵機は直撃を受けて爆散する

「復活したガルム小隊に勝てると思うなよ!!」

ユウイチも叫ぶとバルカン砲でMIG−21disを蜂の巣にし、サイドワインダーを発射して真正面からF−4Eを撃墜する
右主翼が赤いイーグルと主翼と尾翼の一部が青いイーグルにエルジア側は確実に焦る

「う、嘘だろ!? 片羽の妖精に円卓の鬼神じゃないか!?」

「は、ハッタリだ!! ISAFのハッタリに決まっている!!」

「そこ、隙だらけよ!!」

動揺が見えたMIG−21disを真上から20mm機関砲で主翼をもぎ取るように浴びせかけたのはユウカのラプターだ
その機体は損傷を負ったことで戦列を離れていく
両機であるフィッシュベットもアヤトのラプターがAMRAAMを撃ち込んで撃墜する
残ったのは爆撃機と護衛機が数機だ

「進路を変えるな!!」

「これ以上、ISAFの連中を近づけさせるな!!」

敵の残存護衛機はF−4Eが6機とMIG−21bisが2機だ
今度はスノーのトムキャットと彼の僚機であるトムキャットが前に出て護衛機を引き付ける

「マサタカ!! お前も初陣なんだから気を引き締めていけ!!」

「りょ、了解です。スノー中尉!!」

スノーの問いかけに僚機であるF−14Aトムキャット・ミオのパイロットであるマサタカ=アガノが返事をする
2機のトムキャットは向かってくる5機の護衛機にロックを掛けると一斉にAIM−7スパローを放つ
同時に24機の目標を同時に追尾できるF−14だからできることだ
スパローは5機全てに命中し、内3機が撃墜され、2機が損傷を負う
これで残りは爆撃機と直衛にだけだ

「悪いけど…落とさせてもらう!!」

ラプター・セレスティンはベアに急接近すると機関砲で右翼エンジンを破壊する
姿勢を維持できなくなった敵機からは搭乗員が脱出していくと同時に機体が墜落していく
だが、彼の機体に残っていた別カラーのF−4Eが襲い掛かる
おそらく、敵部隊のエースだろう
いくら機体がラプターとはいえ、パイロットが新米では勝つのは難しいだろう

「くそっ!! 振り切れない!!」

急旋回や宙返りなどを行うが、敵機は食いついてくる
そのときだった

『力が欲しいの?』

「…声!? まさか、コイツはMLS機なのか!?」

アヤトはそれしかないと直感する
かつて自分とユウカが姉と慕ったソフィアや第7師団がそうであったように彼もその声を信じてみることにした

「欲しいさ…父さんたちや仲間たちを守るための力が!!」

『わかりました……新たなマスターよ。あなたに力を…』

同時に何かに取り付かれたかのようにラプター・セレスティンの機動性が変わる
一気に加速して上昇し、追ってくるファントムを引き離すが、ラプターは再び急降下してサイドワインダーを真正面から撃ち込んで撃墜
すかさずAMRのロックオンを残っている4機のベアに発射してこれも撃墜した
この光景を見ていたラリーとソフィアは互いに疑問に思う

『いくらなんでも覚醒が早すぎます…』

「ああ。お前も覚醒には3年掛かったが、アヤトのヤツはいきなりだ…どうなってやがる?」

もしかしたら、彼の空や戦闘機に対する憧れが強かったのが影響して覚醒が早まったのかもしれない
何はともあれ、アヤトがMCを覚醒させたことは紛れもない事実であった
その当人は早速質問をする

「セレス…君は……MLシステムの精神生命体だよね…?」

『はい。おっしゃるとおりです』

やはり自分の考えが当たったと彼は確信する
だが、ラリーから聞いていたのとまるで話が違う

「だけど…覚醒が早すぎない? 僕の知り合いは3年掛かったんだけど…?」

『私は……一度マスターを亡くしているんです…』

彼女はアヤトに語る
大陸戦争開戦初期にセレスは当時のマスターと共に黄色中隊と交戦したのだが、そのときに現れた黒いF−15ACTIVEが風防に20mmバルカンを撃ち込んでマスターが死亡したことを…
何故彼が死んだかは自分を守るためであり、MLシステムの中枢である蒼晶石のある機首付け根部分を守るための行為であったからだ
その任務から帰還後、彼女はこの機体の中で眠っていたそうだ

「そうか……大丈夫だよ。俺は生き残る自信はある…だけど、そのためにも君の力、貸してくれないか?」

『このような私でもよければ…』

この日、アヤトは新たなパートネーを得ることになった
一方でケストレル所属機の方でもスノーと怜が他の3機に聞こえない機密通信でやり取りを交わしている

「怜…本当に大丈夫なんだな?」

「はい。スノー中尉。マスターがエルジアに所属していることはわかっていますから…」

実は怜もMCであり、マスターを失った身である
スノーはそのパイロットと面識があったから彼女を心配しているのだ

「本当なら、バートレット大尉が来る予定だったんだが、彼はサンド島で忙しいからな…代わりに、奴の同期だった俺が来ることなった。大尉からはなんとしても連れ帰れと言われているから説得は任せる」

「わかりました。それより、私の妹たちのほうはどうでしょうか?」

怜の妹とは後方のゼロ・ルナ、カタリーナ、トムキャット・ミオのことである
3機ともMLシステム機であり、オーシア初のMLS機の彼女から見れば妹だ

「どうだろうな…ISAFにも片羽がそうだって聞いたが…早ければ覚醒するかもしれん」

「さっきも、眠っていた1人が目を覚ましたようでしたからね…」

怜もそう呟く
作戦は成功したのでISAFの機体はノースポイントへ、オーシアの機体はケストレルへと帰還した
この日を境に、ISAFの反撃が始まることになる



あとがき
04編開始です
当初、アヤトの機体をMLS機にするか悩みましたが、ZERO、04、5のうち、いずれかの主人公はMLS機にしようと思っていたのでメビウス1はMLSに変更しました
外機からも怜は予定通りですが、かなり強引に洸と隼人を出しました
ルナとカタリーナはこちらで覚醒させることにしました
でも、フランカー・ゼロ3機じゃさびしいと思ったのでミオもこちらで覚醒させることにしました
書いていませんが、中尉殿とアリスもケストレルに居ますので…
最低でもソラノカケラ前には覚醒させるつもりでいます
5編だと彼らがオーシア海軍MLS機部隊を率いることになります




 2006/10/28:メビウスさんから頂きました。
秋元 「四天王ですか!(笑」
アリス 「……私達はケストレルですね」

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