外洋機動艦隊外伝 〜セカンドプロトタイプ〜 




外洋機動艦隊外伝 〜セカンドプロトタイプ〜 

プロローグ

外洋機動艦隊 第38話より――
「・・・・・やります、絶対にマスターを・・・取り戻して見せます」
「分かりました。やり方は分かっていますね?鎌土さんが寝ているときがチャンスです・・・今がいいでしょう。
但し、一度にすべてを元に戻そうとしてはいけない。少しずつかき集めていかなければ、鎌土さんを取り戻す事は出来ません」
では、と言って宇和島は、ルナと鎌土を残し部屋から皆を出し、静かに扉を閉めた。




宇和島が先頭を歩き、そのあとに二人はついて行った。
鳥井とカタリーナは暫く黙っていた。
まるで通夜の帰り道のようである。だが喜ばしいことに誰も死んではいない。
まぁ、それに近いようなショッキングな出来事はつい先ほどあったわけだが・・・
宇和島も特にこちらから積極的に言うようなこともないので黙っていた。
ややあって鳥井が口を開いた。
「なあ宇和島、さっき前に鎌土みたいになったやつがいたって言ってたよな?」
「ええ、言いました」
宇和島は鳥井の方に振り向かずに言った。
「彼は一度、廃人同然となりました。が、パートナーが必死に回復に努めたそうです」
「ふーん・・・・・・」
なにやら一人で鳥井は考え込んでいる。
「マスターどうしたのよ?考え事なんて似合わないわよ」
しかし鳥井は、カタリーナの少しばかり失礼な発言をまるで元々発言されてないがごとくスルーした。
しばしの沈黙の後、鳥井は考えるために床に落としていた視線を上げこう言った。
「ちょっと話がある。どこかに座って話そう」
「一体どうしたのよ?マスター」
カタリーナの問いかけに鳥井は、
「その話、気になるんだよ」
鳥井の顔はいつになく真剣な面持ちだった。




店内は香ばしいコーヒーの香りで包まれていた。
鳥井はカフェオレ、カタリーナはカプチーノ、宇和島はアメリカンを頼み、話をきりだした。
「宇和島、さっき話してた男のことを教えてくれ」
すると宇和島は意味深な笑みを浮かべ
「いいですよ。でも同僚から聞いた話で、実際に見たわけではありませんがいいですか?」
「かまわない」
宇和島はコーヒーの入った紙コップを口に運び、これからする長話によって冷えてしまうと予想されるコーヒーの味と香りを楽しんだ後、話を始めた。
「話の始まりは2050年、6月12日の沖縄県、嘉手納基地でのことだったと聞いてます」



 2006/10/08:二志少尉さんから頂きました。
秋元 「鎌土の症状の前例者と、セカンドプロトタイプMCの話。再開ですね」
アリス 「……その方々が居なければ、もっと長い時間、鎌土少尉はあのままだったかもしれません」

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