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強襲揚陸艦 LSA-16 赤炎


上陸支援、指揮、そして上陸



 赤炎級は、日本初の本格的な強襲揚陸艦である。この艦が設計された頃の自衛隊は、揚陸艦21隻(元海自輸送艦・おおすみ型6隻含む)を保有していたが、アメリカ軍のような所謂強襲揚陸艦は保有していなかった。この揚陸艦群は陸戦力に優れていたが、上陸作戦を行う場合、計画中の空母戦力による対地攻撃をあてにしなければならず、また、進攻作戦に於いても自身の航空戦力不足は明白であった。
 そこで、陸戦力・航空戦力ともに優れた強襲揚陸艦を建造する事となったのである。


●航空戦力
 赤炎級の航空戦力は、定数でS/VTOL機8機、回転翼機46機。格納庫のスペースを出来るだけ広げ、搭載可能数を稼いでいる。また、赤炎級はスキージャンプを備えている為、長い飛行甲板の滑走と併用する事で、S/VTOL機は最大に近いペイロードで発艦することが可能である。
 尚、本級の所属は各艦隊であるが、搭載機は海軍航空隊所属となる。


●陸戦力
 搭載戦力は作戦によって異なるが、主力戦車12輌を初めとし、他装甲車や小型の牽引装備など200輌程を搭載可能である。また、海兵隊員2000名を輸送し、主力戦車を搭載可能な空気浮揚揚陸艇2型や、輸送ヘリなどで上陸させる事が出来る。更に、搭載車輌の中には2039AIT パミス・スプレッド空挺歩兵戦車、2020APC バーサタイル兵員輸送車があり、これらは浮行能力を持つ。


●戦闘能力
 赤炎級は、自身も高い戦闘力を誇る。主に自己防衛用なのだが、これは、上陸支援の際にも威力を発揮する。艦首に装備されている15.5cm連装砲は、ほぼ上陸支援用と言っていいが、対空炸裂弾の使用も可能だ。
 また、LSA-16〜18は、弾種変更機構を排除し、対空弾使用に限定し軽量化した128mm連装高角砲を搭載しているが、LSA-19〜22はミサイル迎撃時の速射能力を重視し、76mm連装速射砲を搭載している。


●格納庫
 格納庫は3層で、上段は航空機用、中段と下段は車輌用となっており、中段と下段の後部はウェルデッキとなる。内部のスペースは全長と船体幅から分かるように、かなり広い。また、下段は両サイドにランプドアを持っており、接岸時にここから車輌を搭載する事も可能で、ドア直後にターンテーブルを持ち、下段と中段はスロープで繋がっている。


●サイズ比較

LSA-16 赤炎 強襲揚陸艦(301m)


空気浮揚揚陸艇2型


AC-4 百合 軽空母(280m)


DDM-1 青葉 ミサイル駆逐艦(135m)



艦名/艦番号 赤炎(せきえん)/LSA-16
命名規則 火・炎とつく名:T型 LSA-16〜18
千とつく名:U型 LSA-18〜22
艦級 赤炎級
艦種 強襲揚陸艦(LSA)
亜型 T型
艦長階級 大佐
軍籍/所属 日本海軍/第2艦隊
全長 301m
全幅 45.5m(船体) 79.8m(飛行甲板)
乾舷 21m
喫水 8.4m
基準排水量/満載 29,000t/50,800t
主機関 ディーゼルエンジン4基(メイン)+ガスタービン2基(ブースト)/4軸
発電機 主発:ガスタービン発電機2基、ディーゼル発電機2基
最大速力 約32ノット強
航続距離 9000海里(24ノット巡航)
減揺装置 フィンスタビライザー 4基
ビルジキール 2基
ジャイロスタビライザー 1基
アンチローリングタンク 2基
乗員 915名(基本乗員) 540名(航空団員)
約1800名(完全武装の海兵隊員。陸戦歩兵など)
電子戦装備 SPAR-19 多機能レーダー 4基
SPAR-23 多機能レーダー 4基
アクティヴ・フェイズド・アレイ方式
パルス・ドップラー・レーダー
RSP-18 対水上レーダー 3基  ロータースキャン・アクティヴ・フェイズド・アレイ方式
パルス・ドップラー・レーダー
VR-1 航海レーダー 3基
SECM-25 ジャマーユニット 2基
射撃管制 I-13イルミネーター 4基
GC-9 射撃管制レーダー 12基
GC-10 射撃管制レーダー 4基
特殊通信装備 SCU-5 衛星通信装置 3基
SCU-7 衛星通信装置 1基
APDL-1 3基
SLC12 レーザー通信装置 7基
ソナー SO24 バウソナー 1基
Mk.10 VDS 2基
Mk.9 TASS 2基
データリンクシステム ストリングス
兵装 ゴッドブレスMk.11 VLS
(16セル)
SAM-9 ブロウダーツ
SAM-16 クロスダーツ
24基(6セル)
10基(10セル)
装填数34基
ゴッドブレスMk.13 VLS
(32セル)
SSM-10 グレイトアックス
SSM-10TGA グレイトアックス
SUM-3 アンカーショット
10基(10セル)
15基(15セル)
7基(7セル)
装填数32基
38式54口径15.5cm連装砲 発三八 2基
38式64口径128mm連装両用砲 斬三八 4基
36式54口径128mm連装高角砲 靭三六 12基
VMG12.7-2 重機関銃 8基
VMG30 機関砲 4基

ヴァリアント・パテント Mk5 30mm AAGG 8基
オーディン・ロジック Mk.13 20mm CIWS 6基
11AASM アースムXI 4基(AASM-11 アースムXI 1基につき11発)
33式3連装魚雷発射管 2基
ソフトキル兵装 チャフ/フレア・ランチャー 13基
レーダーデコイ・ディスペンサー 4基
水中デコイ発射管 8基

曳航式水中デコイ繰り出し口 2箇所
搭載機/機数
●常備機
VFA ハリアー改 戦闘攻撃機(VTOL) /8機
JH-24M フィッシャー 対潜哨戒ヘリ /3機
JH-24E パニッシャー 電子戦ヘリ /2機
JH-24AEW プレコーション 早期警戒ヘリ /2機
JH-25K ライナー 空中給油ヘリ /2機
JH-25 スカーレル 輸送ヘリ /2機

●作戦追加搭載
JH-20 ブリッツァー 強襲ヘリ /8機
JH-25 スカーレル 輸送ヘリ /12機
JH-26 ブラスター 攻撃ヘリ /8機
*作戦によって異なる
搭載艇/隻数
空気浮揚揚陸艇2型 空気浮揚揚陸艇 /3隻  後部ウェルドック
高速哨戒艇1型 高速哨戒艇 /6隻  後部ウェルドック
12m内火ランチ 機動短艇 /4隻  後部ウェルドック
12m内火艇 機動短艇 /2隻  後部ウェルドック
複合型作業艇2型 FRP船底ゴムボート /4隻  側部格納庫
無人掃海艇1型 小型無人掃海艇 /3隻  後部ウェルドック
他、ライフラフト・カプセル
*LCACはLCU型の運貨船やLCM型の交通船に変更可能
 ・LCUなら2隻
 ・大型LCMなら8隻
 ・小型LCMなら12隻
搭載車/輌数
2040MBT トール・ハンマー 主力高速戦車 /12輌
2042AAG バンカーショット 対空戦車 /6輌
2020APC バーサタイル 兵員輸送車 /32輌
2044RLV デッドリンク 自走噴進弾 /4輌
2028AHV エレファント 自走榴弾砲 /4輌
2028ASV バケット 弾薬補給車 /4輌
40PC-155 牽引榴弾砲 /8輌
18PG-120 牽引迫撃砲 15輌
2017FSV ファイアタンク 火力支援車 10輌
2020HMV チーター 高機動車 20輌
2023LAV ハイペリオン 軽装甲機動車 15輌
2022CCV コンバットベース 戦闘指揮車 /2輌
2035GAO ワイドレンズ 多目的電索車 /2輌
2035GAE ワイドウェイブ 多目的電子戦車 /2輌
2033DAG ガード 防空車 /4輌
2042SAM ブラックバッグ 対空誘導弾車 /4輌
2040AEV ワーカー 装甲工作車 /3輌
17式戦車橋 戦車橋 /6輌
SV-3F 燃料補給車 /5輌
SV-3JF 航空燃料補給車 /5輌
SV-3 3 1/2tトラック /20輌
他・支援型牽引装備 /30輌
*高強度戦争装備例
*作戦によって異なる
建造費 約1550億1400万円 *航空機等含まず
主な経歴
2035.03.05: 横須賀海工廠7号船渠にて、LSX3/1として起工
2037.01.05: 進水
2037.03.11: LSA-16 赤炎として竣工、第2艦隊へ編入
2045.07.02: 対テロ戦争に従事
2053.09.10: 観艦式に参加

計画名LSX3:赤炎級強襲揚陸艦 同型艦一覧 (総数7隻、現役7隻)
艦番号 艦名 艦番 尾号 計画名 就役 造船所 母港 所属
LSA-16 赤炎(せきえん)
【SEKIEN】
16 LSX3/1 2037.03.11 横須賀海工廠 神奈川県横須賀 第2艦隊
LSA-17 鬼火(おにび)
【ONIBI】
17 LSX3/2 2038.03.12 MSB長崎造船所 神奈川県横須賀 第2艦隊
LSA-18 篝火(かがりび)
【KAGARIBI】
18 LSX3/3 2039.03.15 呉海工廠 神奈川県横須賀 第2艦隊
LSA-19 千歳(ちとせ)
【CHITOSE】
19 チと LSX3/4 2042.04.16 横須賀海工廠 北海道天塩 第3外洋機動艦隊
LSA-20 千代田(ちよだ)
【CHIYODA】
20 チよ LSX3/5 2043.02.25 呉海工廠 北海道天塩 第3外洋機動艦隊
LSA-21 千早(ちはや)
【CHIHAYA】
21 チは LSX3/6 2044.04.05 佐世保海工廠 神奈川県横須賀 第2艦隊
LSA-22 千尋(ちひろ)
【CHIHIRO】
22 チひ LSX3/7 2045.02.08 舞鶴海工廠 神奈川県横須賀 第2艦隊


*データは2053年開戦直前時。




公開日 2006/09/27
第3版 2006/02/16
画 材 製図用3mmシャープペンシル


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