リエナ「へへへ〜ん、万が一にも撃墜されないも〜ん」 秋元「んー、そいつは市川の腕次第かな」

Su-37jkR フランカー・ゼロ・リサーチャー “リエナ”



リエナ
「ほほーい、リエナでっす。Su-37jkRの全体を描いたのって、実に一年振り? まあいいや。因みにこのRゼロ、まああたしなんだけどサ、CFT装備してるから、ちょいと外見が違うよ。注意してネ」



見敵必撮、そして会敵必殺

 Su-37jkRは、Su-37jkの戦闘偵察機型である。開発に当たっては、老朽化しすぎたRF-4EJFの後継機としての意味合いと、不足しがちなファイター・パイロットと制空戦闘機を同時に補う事が求められた。結果、戦闘偵察機と言う特異な機種に定められ、Su-37jkRのパイロットにはファイター・パイロットとしての訓練、リサーチャー・パイロットとしての訓練が課せられる事となり、必然的に腕の良い者が多い。

 基本構造は複座練習型のSu-37jkTと殆ど変わらないが、細かな部分で戦闘偵察仕様にされている為、別物と言ってもいいだろう。
 機体構造で一番目を引くのは機首下の偵察機器用のバルジ、左右に張り出していて二つある。これは、片側ごとに、遠距離用のデジタル式偵察カメラ(D-TRC)1基、側方偵察レーダー1基、電子偵察機器(右はパッシヴ・レーダー解析器、左は無線通信解析器。ともに、アンテナは機体各所の警戒・受信アンテナを併用)1基で構成された物。よってSu-37jkRは、Su-37jkよりも優れたSIGINT能力を持つ。但し、主眼任務ではない為、専用機には及ばない。
 また、この偵察バルジの間、機首下には、前方撮影用のD-TACが1基、直下撮影用のD-TACとアナログ式偵察カメラ(A-TRC)が1基ずつ並列配置、デジタル式パノラミック偵察カメラ(DP-TRC)が2基(低高度用・高高度用)が装備され、これもバルジに収められる。そこから少し下がってパノラマ赤外線画像センサーがあり、カナード翼付け根のストレーキ下部にも、左側には超高高度用のD-TRC、右側には赤外線偵察カメラ(IR-TRC)が装備されている。
 更に、エアインテイク前方側面には複合カメラポッドが装備されている。これはカメラの可動範囲が広く、偵察任務にも使用するが、戦場監視が主眼である。
 各種偵察カメラは手動で動かす事も、自動で動かす事も可能。例えばメインとして選択したカメラを手動で目標に向けると、他の偵察カメラはサブとして自動的に機能し、同一目標にそのレンズを向けたり、モードによってはそれぞれをセントラルコンピュータの判断で作動させる事もできる。但し、A-TRCはアナログ式なので、フィルムの無駄遣いを避ける為にサブ偵察カメラとして機能する事はない。

 偵察装備以外で、Su-37jkとの相違点としては以下の通り。タンデム複座化、キャノピーに高度な裏透過性金属撒布型風防を採用(内側からはクリアーに見える金属コーティング)、レーダーの出力向上(MAFAL7→MAFAL8)、エンジンをより静粛性が高くステルスノズルを装備したAJ-25(3次元TVC可変角は最大20度)に、外板などに使われているRAM(電波吸収材料)をゼロの物よりも最大限にグレードアップ(ステルススキン)などである。尚、Su-37jkRが搭載する兵装・増槽などは全て、同タイプのレーダー波吸収塗料が塗布される事となる。


 偵察時に25000メートルの超高高度を飛行する事もある為、Su-37jkよりも高度な与圧システムを持ち、パイロット及びファースト・オフィサーは超高高度での脱出に備えて、与圧服型のパイロットスーツを装着する。この与圧服は旧来のような着用困難且つ無骨なデザインではなく、通常のフライトスーツ+耐Gスーツの状態と比べても然程差はない程度である。

 また、Su-37jkRは、かなり早くから計画されていた戦闘偵察機である。2039年時点でSu-37jkの設計がほぼ完了していたと同時に、Su-37jkRの設計も殆ど完了していて、あとはSu-37(実際はSu-37K。中身は旧式、名目上Su-37の名でロールアウトしている)のロールアウトを待ち、試験用に改造する過程のみが残されていた。
 2040年8月25日のライセンス取得前に、Su-37jkの開発用実験機として使用されたSu-37(Su-37J)。それの2号機を改造したのがSu-37jkTの原型機、Su-37JTであるが、さらにそのSu-37JTを改造したのがSu-37jkRの試作原型機、Su-37JRだ。改造自体はそれ程難しくなく、Su-37JRの初飛行は2041年5月11日に行われている。尚、量産1号機の生産は2041年12月4日である。

 2053年クーデター以前現在、生産タイプはフェイズ3・ブロック12が最新。総生産数97機、総保有数91機。生産第1号〜45号までがフェイズ1、生産第46号〜78号までがフェイズ2、生産第79号〜97号がフェイズ3。内、海軍所属機は30機で、全て雛菊級に搭載されている。
 躑躅に至っては、資金面もあり就役後数年は本機の配備ができず、配備されるまではSu-37jk及に偵察ポッドを搭載して代用し、配備開始後も2051年までは定数10機に対し6機だった為、Su-37jkによる偵察活動は2052年前半まで続いた。


 このイラストはRゼロ・リエナ。Su-37jkR第56号機“リエナ”です。下を飛んでいるのはMLTR-1 リサーチ・アイ(53式自律型戦術偵察ポッド)、着艦訓練中です。速度は120km/h、このあと下面垂直尾翼をたたみ、タッチダウン後に場合によってはドラッグシュートを開きます。
 母機が撃墜され、MLTR-1だけが帰還し躑躅に着艦をすると言う設定での着艦訓練。この着艦自体はMLTR-1が自動でやります。
 女の子は当然リエナ。コクピット内に居ないのは、同化しているから。
 かなりの迎え角ですが、このあとちゃんと角度修正しますよw



タイプ  “リエナ”
ウイング&フォース  【WING&FORCE】
Su-37jkR フランカー・ゼロ・リサーチャー  【Su-37jkR Flanker Zero Researcher】
用途名称 戦闘偵察機(FR)
承認名称 37艦上戦闘偵察機
重量 空虚重量 18,200kg
最大離陸重量 39,000kg
寸法 全長 22.96m
全幅 16.92m
全高 5.93m
速力 最高速度 マッハ2.7
巡航速度 マッハ0.9
最大巡航速度 マッハ1.75(A/Bなし。偵察高度、実戦偵察装備時)
実用上昇限度 25000m(実戦偵察装備時)
最大上昇記録 38252m(機外装備なし)
航続距離 4400km(増槽なし) 5410km(増槽3本) 7480km(CFT装備) 8251km(増槽3本+CFT)
エンジン エアジャパン・エンジン製 フラッシュAJ-25ターボファンエンジン×2基
レーダー ノーズレーダー MAFAL8 レーダー感度100%下にて、470kmの索敵距離を有する。同時追尾可能数38、同時攻撃可能数16。
ミッドレーダー FAL3 レーダー感度100%下にて、90kmの索敵距離を有する。同時追尾可能数3。 (主翼左右に1基ずつ装備)
テイルレーダー FAL4 レーダー感度100%下にて、45kmの索敵距離を有する。同時追尾可能数5、同時攻撃可能数2。
武装 固定武装 ウイング&フォース オーディンVI GG20-6 20mmガトリング方式6砲身機関砲(弾数650発)
ハードポイント 12箇所:合計最大搭載量9,900kgまでをパイロンに装備。ミサイルや増槽など各種兵装を選択、装備可能。
最新価格 約121億円
各タイプ詳細
Su-37JR Su-37jkRの試作原型機。Su-37Jの2号機(Su-37JT)を改造した。
【試作機】Su-37JR フランカー37ZR
Su-37JRY Su-37JREを製作する為に作られたSu-37jkR。改造しやすいように、最低限の飛行装備のみとなっている。
【試作用生産機】Su-37JRY フランカー37ZRY
Su-37JRE Su-37jkREの試作原型機。1機のSu-37JRYを改造した。現在はSu-37jkRE/フェイズ0として運用されている。
【試作機】Su-37JRE フランカー37ZRE
Su-37jkR Su-37jkの複座偵察機型。フラッシュAJ-25エンジンを装備している。制空戦や攻撃機任務も可能。
【戦闘偵察機】Su-37jkR フランカー・ゼロ・リサーチャー
Su-37jkRE Su-37jkRの電子偵察機型。少数採用のみのELINT機(ELINT特化機)。
【戦闘電子偵察機】Su-37jkRE フランカー・ゼロ・エレクトロリサーチャー


リエナ「MLM-1と違って、使っても(・A・)にはなり難いよ」 アリス「……それでも、精神負担は大きいですけど(ぼそっ」

MLTR-1 リサーチ・アイ


リエナ
「特別(?)講座パート2〜、だよ♪ この物体XはMLTR-1、あたし用の自律型戦術偵察ポッドで、パーソナルネームは“陽炎”。MLM-1と同じでMLSリンク兵器なんだけど、これは攻撃兵器じゃないよ」


上空を漂うは検索の瞳

 MLTR-1は、自律航行可能な携行型無人偵察機である。自律航行可能と言っても完全ではなく、MLM-1と同様に被験者の意識をMLTR-1の蒼晶石に少しだけ移し、思念波による操作を行う。当然、MLシステム機が必要となるのだが、これを運用するに当たっては偵察機である精神生命体が居る事が絶対条件である。
 MLTR-1はアームパイロンにより母機に繋げられ、通常はエアインテイクユニット間の“トンネル”と呼ばれる個所に固定される(Su-37jkRの場合)。アームパイロンは伸縮可能で、発射時にはアームパイロンを伸ばしMLTR-1を切り離し、回収時にはやはりアームパイロンを伸ばし、MLTR-1上部の連結部に接続、ロックしたのちにパイロンを縮めてトンネルに収める事となる。更にこのアームパイロンは、母機の燃料を逆流する機能が付けられていて、これによりMLTR-1に対する燃料補給も可能である。
 MLTR-1の利点は、なんと言っても母機の安全性だろう。MLTR-1が危険地域の偵察中、母機は安全な空域にいられる上、別の場所を偵察してもいい。母機を長距離輸送用のトランスポーターと考えれば、MLTR-1の航続距離は同規模の無人偵察機を遥かに上回る。
 次に、万が一母機が撃墜された場合の行動ついて説明する。ミッション中母機が撃墜された場合MLTR-1は、近くの味方前線基地若しくは、味方部隊方面に向かい飛行。その後ギアを展開、着陸する。但しこれは陸がある場合で、海上で起こった場合は、母艦に向け飛行する事となる。母艦に着艦する場合は陸と同じくギアを展開し、タッチダウン後にドラッグシュートを展開し停止する。
 母艦に届かない場合、あるいは陸で味方部隊に接近できない場合、MLTR-1は自爆シークエンスを開始する事となる。海上の場合は、垂直降下にて海面を目指し、そのまま突入。陸の場合も同じで、垂直降下にて地表に激突し、機密保持を図る事となる。
 この母機が撃墜された場合の行動だが、これは思念波操作ではなく、MLTR-1が自動的に行うように設定された行動である(母機の撃墜=MLシステム動作不能である為)。
 MLTR-1にギアが搭載されている理由はこのほかにもあり、母機が着艦あるいは着陸せずとも、相手に偵察データを渡す為の装置でもある。デジタルデータならレーザー回線で事足りるが、アナログ写真はそうはいかない。デジタル写真より鮮明なアナログ写真を渡すには、直接着艦及び着陸し、地上での現像が必要である。
 因みに、母機からの切り離し以降回収までのシークエンスは以下の通り。

 被験者の意識の一部を、MLTR-1に移す→アームパイロンが下に伸びる→MLTR-1、主翼・水平尾翼・垂直尾翼を展開→母機の飛行によるラム圧にて、ターボファンエンジンに点火→飛行可能出力到達後、アームパイロンとのロックを解除→切り離し→戦術偵察→偵察終了後、母機の下に回る→母機のアームパイロンが伸びる→センサー類と、MLシステムによるリンクにて、アームパイロンとドッキング→接続部のロック確認後、MLTR-1のエンジン停止→主翼・水平尾翼・垂直尾翼をたたむ→確認後、アームパイロンを縮め、固定位置到達にて終了

 具体的な装備機はRゼロ・リエナのみだが、今後、他の偵察型MLS機用に量産の予定もされている。MLTR-1の使用は外洋機動艦隊本編第36話にて。但し、詳しい使用は今後の赤い瞳、白き翼 -ALICE-内にてとなるので、注意されたし。


●こんなふうにリメイク決定


タイプ
TAシステム軍団  MLTR-1 リサーチ・アイ
秘匿名称 53式携行型無人偵察機
重量 全備重量 950kg
寸法 全長/最大全長 7.2m/8.64m
全幅/最大全幅 1.15m/5.15m
全高/飛行全高 1.53m/1.74m
最高速度 850km/h
巡航速度 420km/h
航続距離 860km
最高飛行高度 12500m
誘導方式 MLシステム
エンジン TAハードウェア軍団 MX-03 高バイパス比ターボファンエンジン×1基
TAハードウェア軍団 MXR-01 離陸補助ロケットモーター×2基
最新価格 約5億円 *蒼晶石含む
各タイプ詳細
YTR-1 MLTR-1の試作原型。リンク評価用に、極秘で2機製作された。
【試作機】YTR-1
MLTR-1 YTR-1の生産型。偵察機型のMLS機用のMLSリンク兵器。
【MLSリンク兵器/携行型無人偵察機】MLTR-1 リサーチ・アイ


制作日:2004/08/22

このイラストは雲の上のふぅ〜むぅ的な世界を運営なさっているふぅ〜むぅさんに、相互リンク記念として贈ったもののテロップ変えです。

画材:Gペン、パイロットインキ/証券用、ネオピコホワイト、コピックスケッチ、画像加工ソフト(合成)
紙:COPIC PAPER SELECTIONS 特選上質紙 60枚入り A4(210mm×297mm)中性紙 157g/u


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